11月鉄鋼輸出、4カ月連続減 246万トン 通商措置頻発
財務省が18日に発表した貿易統計によると、全鉄鋼ベースの11月の輸出量は前年同月比3・6%減の246万3000トンとなり、4カ月連続で減少した。過剰能力を抱える中国からの輸出増加により、アジアを中心に市況が低迷する中、各国で通商措置が頻発しており、日本勢も巻き込まれるケースが増えている。関係者からは「通商問題や関税障壁という壁が大きく、(輸出は)非常に厳しい環境」との声が聞かれる。さらにインドネシアでの産業国産化に向けた強制規格の導入(製鉄所ごとの認証が必要となるもよう)や、インドのセーフガード検討などの問題も持ち上がっており、しばらくは輸出環境の改善は期待しにくいとみられる。