「噂話にほんろうされるのは人生のムダ」と精神科医が断言するワケ
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります! ● 噂話にほんろうされる? 今日は「噂」についてお話ししたいと思います。 昔から「人の噂も七十五日」といわれますが、噂話はそのときは盛り上がっても、ほかの噂話にとって代わられ、いずれ忘れ去られてしまうものです。 そもそも噂というものは、特に根拠のないものであれば、たいていはネガティブな話題だったりします。 それにより誰かを傷つけたり、傷つけられたりするものですが、基本的に気にする必要はありません。なぜなら、噂話には未来がないからです。 ● 噂話は発展の余地はない たとえば、「あの人、なんか悪いことしてるらしいよ」という噂が広まったとしましょう。 最初は「えっ、本当に?」と驚いたり、騒いだりするかもしれません。しかし、もしその人が本当にそんなことをしていなければ、そこからの続報はないはずです。 つまり、噂は一瞬の盛り上がりがあっても、真実でない限り、発展の余地はないんです。 ● 放っておいても大丈夫 建設的な話というのは、常に次のステップがあるものですが、噂話はその場で盛り上がるだけで、その先がありません。 もちろん、誰かがその噂を引き継いで、さらに広めようとすることもありますが、実際の根拠がないものでは持続性がありません。 もし、その噂が本当だった場合、次の展開はあるでしょう。でも、身に覚えのない噂であれば、放っておいても大丈夫です。 ● 事実がなければそれで終わり なぜなら、真実が表に出ることはないからです。噂が流れたとしても、実際に何もなければ、それはそのまま消えていくのです。 また、他の誰かが次の噂を流そうとしたとしても、過去に“誤報”があったことをみんなが知っているので、乗っかってこないことが多いです。 もし噂がのちに本当だとわかれば、さらに広がってしまうこともありますが、何もなければそれで終わりです。 ● 噂は自然に消えていく このように考えると、噂には寿命があり、本当に七十五日で消えていくものなのです。 噂は子どもをつくらない。噂が子どもをつくるのは、それが事実だと確認されたときだけです。 事実がなければ噂も立たないという意味で「火のないところに煙は立たぬ」ともいわれますが、事実がなければ噂は自然に消えていくのです。 ※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。
精神科医 Tomy