屋久島・弥生杉倒木、大規模停電…台風10号やはり強かった、農業被害さらに拡大 オクラ倒れ、サトウキビ折れる…県全体で32億円、ここ5年で最大
鹿児島県は20日、8月下旬の台風10号による農業関係の被害状況(確報)をまとめ、合計で31億9955万円だったと発表した。台風による被害額としては、ここ5年間で最大。前回5日の発表から、新たに農業施設や耕地関係の被害が明らかとなり、11億円余り増えた。 【写真】四方八方に倒れたオクラの状態を確認する水迫勇人さん=8月30日、指宿市西方
被害の内訳は、農作物などが7189ヘクタールで11億7412万円、農業施設が1111件で7億512万円、農業・畜産業用機械が15件で89万円、耕地関係が641件で13億1940万円。 主な被害は、強風で倒伏や傷が発生したオクラを中心に野菜が4億2742万円、工芸作物は熊毛や大島地区のサトウキビが折れるなどして3億5631万円だった。畜産用施設は、県全域の畜舎で屋根や壁が破損するなどして3億6344万円、農地はのり面崩壊や土砂流入が発生し、6億7120万円に上った。 県農政課によると、直近の台風被害としては、2018年の24号による58億9400万円に次ぐ規模となった。
南日本新聞 | 鹿児島
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