巨大地震と富士山噴火で「日本の国力」が一気に低下する
2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生した。あれから13年、令和6年能登半島地震をはじめ何度も震災が起きている。 【写真】日本人が青ざめる…突然命を奪う大災害「最悪すぎるシミュレーション」 しかしながら、これから起きうる大きな自然災害(首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山噴火)について本当の意味で防災意識を持っている人はどれほどいるだろうか。 もはや誰もが大地震から逃れられない時代、10刷ベストセラーの話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」が描かれ、また、防災に必要なデータ・対策が1冊にまとまっている。 (※本記事は宮地美陽子『首都防衛』から抜粋・編集したものです)
災害は「連動」する
地震大国といわれる日本だが、生活する人びとの危機意識はどんどん薄くなっていく。 〈国や自治体は、それぞれの大地震や富士山噴火といった被害想定・避難計画の検討を重ねる。 だが、はたして一つひとつは「単体」として起きるだけなのか。 富士山の噴火は、南海トラフ巨大地震との連動が指摘される。 そして、南海トラフ巨大地震の前後には首都直下地震が発生し得ると警鐘を鳴らす専門家にも私は出会ってきた。 とはいえ、それらを総合的に想定したものは我が国には存在していない。〉(『首都防衛』より) 自然災害
富士山の噴火が襲ってくると…
大地震の襲来だけではない。 〈2023年3月には山梨、静岡、神奈川の3県と国などがつくる協議会が富士山の噴火を想定した新たな避難計画を公表した。 避難の対象地域を6つのエリアに分け、気象庁が噴火警戒レベルを引き上げた場合などの対策を盛り込んでいる。 ある総務相経験者は「二つの大地震に加えて、富士山の噴火が我が国を襲えば国力は大きく減退する。明日、生じるかもしれないと思って対策と準備を進めるべきだ」と危機感を強める。 今、国や自治体は巨大災害への備えに本気で向き合おうとしている。〉(『首都防衛』より) 『首都防衛』では、不気味に眠り続ける富士山と地震は連動するのか、危機襲来時はどのように行動すべきか、についても詳しく分析している。 つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。
現代新書編集部