【宝塚記念】Sadler’s Wells内包のブローザホーンを高評価 京都ならスレンダーな長距離実績馬が好相性
血統解説
・ドウデュース 母ダストアンドダイヤモンズはダート短距離の北米重賞勝ち馬で、父ハーツクライにスピードを強化した典型的な成功パターン。ただ、その分500kg強の雄大な馬格を有しており、馬体が完成した現在はスピードを発揮しやすい舞台の方が持ち味が生きそうです。京都芝2200mも苦にすることはないでしょうが、相対的には高速馬場の方が良いでしょう。 ・ジャスティンパレス 母パレスルーマーはアメリカで2013年ベルモントS勝ち馬パレスマリスを出し、日本でも2023年ステイヤーズS勝ち馬アイアンバローズなどを出すスタミナ豊富な繁殖牝馬です。本馬は父にディープインパクトを配し、470kg前後の馬体重からも超長距離適性の高さは現役屈指。今回は距離短縮が課題ではありますが、京都芝2200mの宝塚記念なら無理なく脚をタメることができそうです。 ・ブローザホーン 母オートクレールはデュランダル×フォーティナイナーのスピードタイプで、現役時代には1600m以下で4勝を挙げた活躍馬。ただ、エピファネイアを父に配した本馬は馬体重420kg台の小柄な馬体で、前走の天皇賞(春)では上がり最速の末脚で2着まで追い込みました。注目血統Sadler’s Wellsの血も内包しており、ジャスティンパレス以上に京都開催の宝塚記念はプラス材料となるピュアステイヤーです。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大