ベイクルーズ、虎ノ門ヒルズの新業態「セレクト」公開 エースバイヤーたちの力を結集
2階には朝8時から営業するブーランジェリー&カフェ「リチュエル(RITUEL)」、ホットドッグとユニークな土産物を置く「ザ スタンド」、パートナーシップを結ぶセレクトショップ「ヌビアン(NUBIAN)」の服飾雑貨を中心にした店舗が軒を連ねる。
2階の奥には「ミューズ ドゥドゥーズィエム クラス」の最大店舗がある。玄関、ウォークインクローゼット、リビング、キッチン、ベッドルームなど家に見立てた売り場構成で、自宅を訪ねた客をもてなすような雰囲気で接客する。
ビジネス街の虎ノ門に出店した理由
ベイクルーズの古峯正佳副社長は、虎ノ門ヒルズでの新業態出店を「街づくりへの挑戦」だと説明する。「杉村茂CEOをはじめ、当社にはずっと前からベイクルーズで街づくりをしたいという目標があった。(商業地ではない)虎ノ門はまだ色のない街だからこそ、当社が寄与できることが多い」。
出店するにあたり、目的地としてわざわざ訪れるに値する店舗にしようと考えた。それがキュレーターを前面に立てた売り場作りだ。「当社はブランドや業態の名前を立てたビジネスを全国で展開してきたが、『セレクト』ではそれを一旦壊して、当社が誇る第一線のバイヤーたちの力を結集した店を作ることにした」という。
本来のセレクトショップの姿へ原点回帰するだけでなく、スケール感や空間演出も追求し、体験価値を高めるものにした。服だけでなく、ベイクルーズが得意とするフード、新領域であるアート、スポーツ、ビンテージにも力を入れ、長く滞在できる店にする。
虎ノ門で働くビジネスパーソンや港区在住の近隣住民はもちろん、全国からファッションに関心の高い層を集客する。虎ノ門ヒルズ周辺には高級ホテルも多く、海外からの観光客や出張客も少なくない。「セレクト」は海外に向けたショーケースの機能も意識する。「昔、僕たちがパリに行ったら必ずコレットを訪れたように、ファッションに関心の高い海外の人が東京に来たら必ず寄る場所にしたい」と話す。
アルバイトと含めて約80人のスタッフで運営する。上質な商品とサービスを知る客の期待に応えるため、全国からエース級の販売員を集めた。