「呪いが解かれた」イングランド、歴史的に苦手とするPK戦を制して4強入り!「技術的に完璧」との選手への称賛とともに指揮官の周到な準備にも賛辞
殊勲の守護神ピックフォードは「イングランドの“トレンド”を覆した」
同じく伝説的な点取り屋だったガリー・リネカーは、「美しい。ただ美しい。完璧で素晴らしい」と述べ、名手リオ・ファーディナンドは「見ていて素晴らしかった。我々は国民として、評論家として、メディアとして、代表チームの誇れるパフォーマンスを見て、『これが我々の選手たちだ、我々のチームだ』と誇れるパフォーマンスを求め続けてきた。今日は完璧ではなかったものの、彼らは大きな進歩を遂げた。PKは技術的に完璧だった。彼らは絶対的な自信を持った集団のように見えた」と褒めちぎっている。 さらに、フランク・ランパードは「ガレス(監督)はかなりのプレッシャーを受け、システムの変更、サカ、フィル・フォデンの起用方法など幾つかの決断を下した。これらの多くは上手くいった。これから先も多くのことが起こり得る」と今後の戦いにも期待を寄せ、ガリー・ネビルも「今後も苦戦するだろうし、完璧な状態にはなれないだろう」と指摘しながらも、「自信は高まっているし、高みに到達する方法を知る優秀な選手たちが揃っている」と、さらなる勝ち上がりに太鼓判を押した。 1990年イタリア・ワールドカップ準決勝・西ドイツ戦での敗北以降、イングランドはPK戦を鬼門としてたびたび苦い思いを味わってきたが、自身も現役時代にPK戦にまでもつれ込んだEURO1996の準決勝ドイツ戦で唯一失敗するという辛すぎる経験をしたサウスゲイト監督の下では、2018年ロシアW杯のラウンド・オブ16(コロンビア戦)に続いての勝利。メジャーイベントでの通算10回のPK戦で3度目の勝利を収めたチームについては、ドイツのスポーツ紙『Kicker』が「呪いが解かれた」と報じている。 アカンジのキックを止めた殊勲の守護神ジョーダン・ピックフォードは、これでメジャーイベントでの3度のPK戦で14本中4本をセーブ。これは、1990年から2012年までの合計(36本中2本をセーブ)をひとりで超える数字であり、『Kicker』紙はこれにも言及して「イングランドの“トレンド”を覆した」と綴った。 素晴らしい個人技で同点ゴールを決めたサカは、「1点ビハインドから巻き返し、PK戦で勝利したことは特別だ。これはトーナメントで勝ちたいという、我々の強い意志を示している」と振り返るとともに、「あと2試合で我々の人生が変わる。これまで達成されたことのない歴史を作ることができる。今はそのことに集中している」と、タイトル獲得に強い意欲を示している。 日刊紙『DAILY STAR』は、この勝利で早くも「サウスゲイト監督に『ナイト』の称号を与えるべきだ」と主張しているが、優勝候補が真の評価を受けるのは、さらに厳しさを増す次ラウンド以降の戦いを終えた後だろう。 構成●THE DIGEST編集部
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