首相退陣に言及の横浜市連会長「仕事は素晴らしいが浮揚の兆しない」 小泉氏の出馬に期待
自民党横浜市連の大会で岸田文雄首相(党総裁)の退陣を訴えた市連会長の佐藤茂市議が産経新聞のインタビューに応じ、「(首相は)素晴らしい仕事をしているが、支持率に浮揚する兆しがない。国家のために刷新する道が好ましい」と改めて持論を述べた。佐藤氏は4日の市連大会で首相について、党派閥のパーティー収入不記載事件を受けた政治資金規正法改正にめどがついた時点で「自ら責任を取り身を引く苦渋の決断をしていただき、新進気鋭の総裁を選ばなければならない」と言及。党地方組織のトップが公然と党総裁の退陣を訴えるのは異例となる。主なやり取りは以下の通り。 【アンケート結果】岸田首相にいつまで続けてほしいか ◆一石を投じるために ──4日の市連大会で自民党を取り巻く状況について「危機的だ。平成21年の政権交代に匹敵する。政情不安につながり、政権交代も危惧される」と述べた上で首相の進退に言及した 「自民党政権でなければ国家は不安定になる。ただただ自民党を批判し、揚げ足取りに終始し、実現できない耳障りのいい政策の提案を繰り返す、こんな未熟な政党に政権交代すれば、(21年発足の)民主党政権と同様、まともな外交交渉もできず、国家の安全保障が危機的状況に追い込まれる恐れがある」 「政治資金規正法改正案の成立のめどが立った時点で、総裁に身を引くという苦渋の決断をしていただく方が国家のためではないか。このまま総裁再選が望ましいと思っている党員はいないだろう。国会議員は(首相と比較的立場が近いため)言えないかもしれないが、私の立場なら、いえる」 ──県連会長を務める小泉進次郎元環境相も市連大会に出席していた。発言内容は小泉氏や、横浜を地盤とする菅義偉前首相らと調整したのか 「一切そんなことはない。一石を投じるために発言した。ただ、私は横浜の人間だ。小泉氏が総裁選に出れば応援する。出てほしいと思うが、そんな話はない」 ◆新進気鋭の総裁で変革を ──岸田氏に退陣に値する失政があると考えるのか 「岸田氏は本当によくやられていると思う。さまざまな重要法案を成立させて、素晴らしい仕事をされている。防衛力の抜本的強化など、われわれが必要だと思う政策を、反対を恐れずに進められている」