【ミャンマー】北部の国境一帯掌握、アラカン軍が声明
ミャンマー西部ラカイン州の少数民族武装勢力アラカン軍(AA)は11日、同州北部のマウンドー郡区から国軍を一掃し、支配下に置いたと発表した。同郡区の支配により、AAはミャンマーとバングラデシュの国境地帯全域を掌握したことになる。 声明によると、8日午前にマウンドーの国軍基地を制圧した。10月に開始した戦闘で国軍兵士ら450人以上を殺害したほか、複数の国軍兵士を捕虜にした。捕虜の中には司令官とみられる人物も含まれるという。基地制圧の際に押収した多数の武器や弾薬も公開した。 同基地は国軍兵士のほか、アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)、ロヒンギャ統一機構(RSO)、アラカン・ロヒンギャ軍(ARA)など、イスラム教徒少数民族ロヒンギャの民兵組織が協力して防衛していたという。 独立メディアのビルマ民主の声(DVB)が12日伝えたところによると、バングラデシュ当局は9日、ミャンマーとの国境を流れるナフ川の警備を強化し、地元の漁師に近づかないよう警告した。 AAの政治組織アラカン統一連盟(ULA)は8日、軍事・治安上の理由で同日午後からナフ川の水路を利用した移動を禁止すると宣言していた。