小寒の朝、冷水かぶる「寒水行」 100年続く伝統行事、1年の無病息災祈る 兵庫・市川の延寿寺
冬の寒さが厳しさを増すとされる二十四節気の一つ「小寒」の5日早朝、兵庫県市川町沢の延寿寺で、1年の無病息災や家内安全などを祈る「寒水行」が始まった。底冷えの中、檀信徒らが勢いよく頭から冷水を何度もかぶると、背中から湯気が立ち上った。 【動画】冷水をかぶり、背中から湯気が立ち上る「寒水行」 寒水行は約100年間続く伝統行事で、寺の開祖が市川の流れで身を清めたことに由来する。節分(2月2日)まで毎日早朝に行われる。 境内の温度計が0度を指す午前5時ごろ、檀信徒らは巨岩で囲まれた水行場へ。うちわ太鼓の音が響く中、1人ずつ順に入り、題目を唱えながら手おけで井戸水を浴びた。初日は男女5人が参加した。 7年前から通う同町上田中の男性(65)は「町民の安寧を願いました。大きな災害がなく、穏やかな年になってほしい」と話した。(辰巳直之)