フジ・軽部真一アナ 小倉智昭さんの訃報に「率直さと明快さが素晴らしいな、格好いいな、と」しみじみ語る
フジテレビの軽部真一アナウンサー(62)が10日、「めざましテレビ」(月~金曜前5・25)で、同局「情報プレゼンター とくダネ!」などでキャスターを務めた小倉智昭さんの訃報に言及した。 【写真あり】10月に集まったばかり…古市憲寿氏や伊藤利尋アナらと自宅で笑顔の小倉さん 小倉さんの経歴や、闘病の流れなどを説明した軽部アナは「小倉さんは先月8日に収録したフジテレビの『小倉ベース』に出演。元気な姿を見せていましたが、昨日、息を引き取ったということです」と説明した。 さらに「ごく最近までその様子が伝えられていました。番組収録にも参加されていましたので、とても驚きました」と感想を述べると、悲しそうな表情に。また「その小倉さんなんですが、今月4日に病院で治療の手立てがない、との宣告を受けたそうです。そして、2日後の6日に自宅に戻り、奥様の看病のもと過ごされていましたが、昨日午後、息を引き取った、ということなんです。舌鋒鋭い小倉節、そしてそこには常に優しさがあったと思います。生涯、現役を貫いた小倉さんでした」と近況なども悲しみをこらえて伝えた。 その後、「小倉さんは病気の流れ、経緯についても御自分で冷静に分かりやすく伝え続けたんです」と説明。小倉さんが心血を注いだ「情報プレゼンター とくダネ!」について、「いわゆるこれまではワイドショーと言われていましたが、『とくダネ!』からは脱ワイドショーですよね。情報番組になった。ですから政治も、経済も取り上げる。そういった色んなことに対して話そうよ、という。このスタイルは他の番組にも波及していきましたよね」と、小倉さんが与えた影響を口にした。 また軽部アナは「小倉さんの口から出てくる話は、全部本当なんだろう、な。心で思っていることを、そのままおっしゃっているんだろうな、とういうことを感じさせるその率直さと明快さが、すごいな、素晴らしいなと。そして、小倉さんは格好いいな、と改めて思いますね」としみじみ語った。 スポニチ本紙の取材では小倉さんは9日に亡くなった。77歳だった。 2016年に膀胱(ぼうこう)がんを公表し、肺にも転移するなど長く闘病生活を続けてきた。今年11月23日に放送されたフジテレビ「小倉ベース」に出演。都内の自宅でEXILEのHIROらとトークを展開。元気な姿を見せていた。その後、不調を訴え、千葉県柏市内の病院に入院。体調が急変し、9日に息を引き取ったという。 晩年はがん闘病が続いた。16年5月に膀胱がんを公表。同月に内視鏡手術でがんを切除したが、全摘はしなかった。病状は進み、18年夏、生放送直前に膀胱から大量出血。同年秋に全摘手術を受けた。その後、21年秋に肺転移が見つかり、23年には腎盂(じんう)がんと診断され、左の腎臓の全摘手術を受けた。 闘病経験を伝えることも続けた。膀胱の全摘手術後、当時一般に浸透していなかった人工膀胱の知識を実体験とともに発信。尿漏れパッドが欠かせなくなり、使い終わったパッドの取り扱いに困ったため「男性トイレにもサニタリーボックス(汚物入れ)の設置を」と訴え、大きな反響があった。 1970年に東京12チャンネル(現テレビ東京)に入社。競馬実況などで活躍する姿が故大橋巨泉さんの目に留まり、スカウトされる形で76年にフリー転身。TBS「世界まるごとHOWマッチ」などに出演し「1秒間に18文字の原稿を読める男」として脚光を浴びた。 99年からフジ「とくダネ!」の総合司会を担当し、お茶の間の人気を博していた。