「信州の海」にも津波 海水浴場で被害 川遡り住宅地へ 発生後約20分で到達 専門家「早めの避難を」
長野放送
能登半島地震では信州から多くの人が訪れるお隣・新潟県上越市でも津波が観測され、海水浴場や住宅地で被害がありました。沿岸部で揺れを感じた場合、どのように行動すればいいのでしょうか。 上越市の女性(84): 「本当にわずかな時間だったけども、ものすごくここは海みたいで…」 上越市の関川の河口から遡上する津波。元日の地震の発生後20分ほどで到達、津波が堤防を越え、住宅地の方へと流れ込みました。 波は女性の自宅にも…。 上越市の女性(84): 「避難する時間がなかったね」 92歳になる夫を連れて避難するのは難しく、2人で自宅2階に「垂直避難」したと言います。 上越市の女性(84): 「ここら辺まで水がだーっと来たの、一瞬でしたけどね」 長野県民にも馴染み深い海水浴場でも浜茶屋が流されるなどの被害が出ました。 上越市・中川幹太市長: 「復旧しなければいけないので、国や県と協力しながらやっていきたい」 専門家は、津波は勢いが強く、洪水よりも危険だと警鐘を鳴らします。 新潟大学災害・復興科学研究所・安田浩保研究教授: 「今回も河川に沿って内陸に向かって津波が侵入するというのが複数の河川で確認された。海の大量の水が川に無理やり押し込まれるような状態。洪水に比べると短時間で集中的にやってくるので流れの勢いは数倍強い」 新潟県内では柏崎市で40センチ、新潟市と佐渡市で30センチの津波を観測しました。地震の発生から短時間で沿岸部に到達していて、早めの避難判断が必要です。 新潟大学災害・復興科学研究所・安田浩保研究教授: 「震源から新潟県は100~200キロ離れているが20分から40分で津波が到達。早期の避難が重要ということが今回の地震からもすぐにわかる」 上越市の各海水浴場では、地震発生時の避難場所が指定されていて、訪れる場合は、あらかじめ場所を確認しておくことも必要です。
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