暗号資産で特殊詐欺の33億円資金洗浄か 架空請求の疑いで3人逮捕
架空請求で現金4780万円をだまし取ったとして、愛知県警は22日、会社役員の三浦翔太(32)=住所不定=と自称会社役員の福井かおり(47)=東京都目黒区=、無職横井広希(31)=名古屋市中村区=の3容疑者を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。 【写真】愛知県警が押収したマニュアルには【心得】【連絡ツール】【取引時注意点】といった文字が並ぶ=2024年5月22日午後0時23分、中村署、川西めいこ撮影 横井容疑者名義の金融機関の口座には、2020年10月~23年6月に計約33億円の入金があり、調べに「暗号資産を使った資金洗浄に関わる入金」という趣旨の供述をしているという。県警は特殊詐欺の被害金を資金洗浄(マネーロンダリング)していた可能性があるとみて調べている。 組織犯罪特別捜査課によると、三浦容疑者らは22年3~5月、名古屋市千種区の女性(84)に電話で「携帯電話がハッキングされ、未納料金がある」などとうそを言って、109回にわたり合計4780万円を振り込ませ、だまし取った疑いがある。 県警などが被害金の行方を追ったところ、国内の暗号資産取引所に開設された口座に移され、さらに海外の暗号資産の口座に移転されていた。この口座を調べたところ、横井容疑者名義だったという。 県警は三浦容疑者が資金洗浄の指示役、横井容疑者が実行役とみて実態解明を進める。(奈良美里、川西めいこ)
朝日新聞社