<強く、前に・明徳義塾>選手紹介/9 /高知
◇全力プレーに安定感 西岡颯内野手(2年) 高い身体能力を生かし、難しい当たりも難なくさばく。昨秋はメンバー外だったが積極的なバッティングを期待されてメンバー入りを果たした。メンバーが発表された後は「いろいろと苦労したが、ここまでやってきて良かった」と胸をなで下ろした。 日ごろの練習から「全力でプレーをしていない」と指摘されることが多かった。「自分でもわかっていたが、ふて腐れることもあった」と振り返るが「常に自分にできることを出し切ろう」と徐々に意識は変わった。今ではプレーでも安定感が出てきたと実感している。 よくキャッチボールをした祖父が2カ月ほど前に亡くなった。野球を始めたのも祖父がきっかけだった。「甲子園でプレーする姿が見たい」と言っていた祖父のためにも、悔いの無いプレーを誓う。 右投げ右打ち。木津川市立山城中(京都府)出身。 ◇練習で長打に手応え 田中晴太外野手(1年) 兄の影響で5歳から野球を始めた。兄は地元の高校に進んだが「兄には負けたくない」と強豪校で自分の力を試す選択をした。昨秋の新人戦や四国大会県予選で途中出場を果たし、試合経験も積んだ。 「レベルの高い試合で1球の大事さを知った」と話すのは高知との県予選決勝のことだ。九回から途中出場し、1点差の接戦が続く中で延長十二回裏、1アウトからレフト前ヒットを放った。サヨナラの足がかりとして期待されたが、一塁上で相手捕手の送球に刺されアウトになった。 悔しい結果だったが、この激戦に出場したのは大きな経験になった。冬場は瞬発力やスイングスピード向上を目指してトレーニングに取り組んだ。最近の実戦練習では長打も増え始め、手応えを感じている。「自分なりにやってきたことを結果に残したい」 左投げ左打ち。たつの市立新宮中(兵庫県)出身。