侍ジャパン4番・森下翔太が開幕星導いた 3安打2打点、12人継投の豪州を粉砕
国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で2019年大会に続く2連覇を狙う日本代表「侍ジャパン」は、バンテリンドームナゴヤで行われた1次リーグB組初戦でオーストラリアを9―3で下した。「4番・右翼」で出場した森下翔太外野手(24)=阪神=が3安打2打点の活躍で白星発進に貢献した。各組上位2チームが東京ドームで21日から始まる2次リーグに進み、24日に決勝と3位決定戦が行われる。 初戦から輝きを放った。森下が連覇に向けた初陣に「4番・右翼」で先発。強化試合から4試合連続の複数安打となる3安打2打点3得点と大暴れし、日本の白星発進に貢献した。 「とりあえずホッとした。一本出て楽になったところもある。打点を取ることやチャンスで打つことが求められているので、ああいう場面で打ててよかった」 10日のチェコとの強化試合で初めて4番に入って本塁打を放っていた背番号1を、井端監督は大事な初戦でも起用。阪神勢では2008年の北京五輪を戦った新井貴浩以来となる打線の要を任された。 一回は四球を選ぶと、三回にはトップチーム初安打となる遊撃への内野安打で出塁し、相手投手の暴投で生還。七回、先頭で代わったばかりのウィンの初球を捉えて三塁線を破る二塁打を放ち、八回2死一、三塁では左中間へ井端監督が「キーを握ったヒット」と評価した2点二塁打。今季見せ続けてきた勝負強さを、緊迫感のある国際大会の舞台でも見事に見せつけた。 オーストラリアは8イニングで12人もの投手を起用。積極的に目先を変えられ森下も5打席すべて異なる投手と対戦したが、「どの投手が来ても初対戦。予想して、データを見て準備していた」と見事に対応した。ここからも負けられない試合が続く中で、一球で仕留める打撃はより重要度が増していくはずだ。日の丸の4番の責務を最後まで果たした先に、栄冠が待っている。 「任されたからには最後まで4番でいきたいという思いもある。まず初戦を取れたので、この勢いで台湾でも勝って、日本(スーパーラウンド)に戻ってきたい」 台湾への移動日を挟み、15日は日韓戦(台北ドーム)に挑む。頂点を狙う若きサムライが、上々のスタートを切った。(中屋友那)