神開発の超大型重機が旧東京第一ホテル松山を解体! 気になる跡地の利用は?
最大作業高35メートル、重さ100トン以上を誇る超大型重機「SK1300DLC」(コベルコ建機)。解体工事などをする神開発(松山市)が保有しており、2023年6月末に営業終了した「東京第一ホテル松山」(松山市南堀端町)の解体作業に投入された。 現場で稼働するのは、2020年に閉店したスーパー「しんばし本店」(宇和島市)の解体に続いて2回目。四方を道路や建物に囲まれた現場で、超大型重機は実力を発揮できたのか。そして、気になるホテル跡地の利用方法は…。(桑原大輔) 神開発によると、SK1300DLCの導入は西日本で2台目。パワーに優れ、他の重機は届かない高い場所での解体作業に対応できるのが大きな強みだ。投入すれば、建物の上に重機を上げて1階ずつ崩していく「階上解体」よりも、作業スピードが速くなるという。 難しかったのが敷地の狭さ。今回の現場は建物の南北が道路に面し、東西には別の建物が隣接している。そのままでは組み立てや稼働が困難なため、あらかじめ旧ホテルの一部を解体して必要なスペースを確保したそうだ。 神開発によると、初投入だった「しんばし」と比べると、アームの長さが短いために操作性がよくなり、作業効率が向上したという。 一方、2回目といっても作業の安全面は絶対に気を抜けない。神開発の担当者は「大型重機であり、少しのミスが大損害につながる。基本や基礎を守り、危険を予測して運転操作することで、おのずと練度は高まる」。 3月中旬に始まったホテル建屋の解体作業は4月末までにほぼ完了。長年、多くのビジネス客や観光客を迎え、地域の企業・団体の会合でも重宝された東京第一ホテル松山は姿を消した。土地は2023年7月にセントラル総合開発(東京)が取得し、2026年秋ごろに15階建て分譲マンションを完成させる予定だ。
愛媛新聞社