「豊富な実戦の場」「練習環境」「見られる機会」慶大・清原正吾が四国IL香川でプレーする3つのメリット
慶大OBとして後輩・清原への気遣い
次に、練習環境である。 「どこの独立リーグ(NPB二軍新規参入を含め)も、試合における移動距離が大変だと聞きます。四国ILもゲームが終わり、夜中に戻ることもありますが、他に比べれば負担は少ないです。1日を取られることはない。体づくりをしていく上で、トレーニングに時間を割くことが非常に大事です。そのあたりは腰を据えて練習できる状況が整っています」 最後に、見られる機会だ。 「NPBの各球団のスカウトさんが、かなりの頻度で試合会場に足を運んでくださいます。学生野球の現場とは異なり、プロ関係者がグラウンドに下りても問題ありません。試合前の打撃練習などで、話を聞くことができる。また、定期的にソフトバンクの三軍、四軍との交流戦も組まれています。よりNPBに触れられ、レベルアップが期待できます」 上田球団代表は多くをアピールするが、慶大OBとして後輩・清原への気遣いも忘れない。 「今年の4年生は、思うような結果が残せていないのが現実です(春3位、秋は2016年春以来の4位以下が決定)。最後の慶早戦で勝ち点を挙げて、良い思いをして卒業してほしい。神宮で学生野球を満喫してほしい」 実際に進路が動き出すのは、早慶戦後とみられる。清原は法大2回戦後にこう言っていた。 「早慶戦の舞台は、特別なものがある。小学生(慶應義塾幼稚舎)から見てきた。大学野球人生の締めくくりとして後悔なく、体がボロボロになってもいいので、死に物狂いで戦っていきたいと思います。優勝の可能性があるないに関係なく、慶應の塾生である以上、早稲田に負けられない使命がある。必ず勝って終わりたいです」 清原は常に「覚悟」を口にしてきた。慶大の四番として、その責務を全うするだけである。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール