地上波初の女性用風俗ドラマ『買われた男』、タブー視乗り越え社長に直談判「“性の抑圧”に苦しむ女性はたくさんいる」
女性の“性”をポジティブに捉える動きが広がり、セルフプレジャーグッズのアンバサダーに有名女性芸能人が起用されることも出てきた。女性用風俗サービス店も増えており、SNSやYouTubeで利用を公言する人も。とはいえ、一定の“市民権”を得ている男性用風俗に対し、まだまだ一般に認知されていないのが現状だ。初回放送で多くの反響を呼んだ、地上波初の女性用風俗が舞台のドラマ『買われた男』(テレビ大阪・BSテレ東ほか/毎週水曜 深0:00)の佐々木美優プロデューサーに、今このテーマを扱う思いについて聞いた。 【原作漫画】「これは泣ける…!」女性は涙、男性は衝撃! 女性用風俗に来た乳がん女性描く1話 ■地上波ドラマで初、“女性用風俗”扱う内容がSNSでも話題に 女性用風俗とは、文字通り女性のための風俗サービス店のこと。性自認が女性の客に対し、男性セラピストがリラックスや癒し、性的な快楽を目的としたサービスを提供する。サービス内容は雑談や添い寝、デートといった肉体的な接触を伴わないものから、性的な満足を得られるマッサージまでさまざまだ。 近年、マンガでは女性用風俗をテーマにした作品が増えており、単なるエロを超えて支持されている作品も多い。4月17日にスタートしたドラマ『買われた男』も同名コミック(『買われた男~女性限定快感セラピスト~』(C) 三並央実/芹沢由紀子/ソルマーレ編集部・コミックシーモアのオリジナルコミック)が原作で、口コミには登場人物に深い共感を寄せるコメントが並ぶ。 一方、地上波ドラマで女性用風俗を扱うのは、『買われた男』が初。ゆえに反響は大きく、コミック購買もドラマ化発表の前後7日間比較で約131.6倍と大きく伸長。初回放送後のXでは、「女性の性とメンタルの悩みが丁寧に描かれた良作」「セクシーな面に目が行きがちだけど、悩みや苦しみを抱える人とそれに真摯に向き合ってくれる人。そんな人間と人間の物語だった」など、さまざまな意見が飛び交った。 中でも目立ったのが「映像がきれい」という評価だ。これらの反響を受けて、佐々木美優プロデューサーは、「まずはホッとしています。局側からは『くれぐれも下品にならないように』と釘を刺されていたので」と振り返る。