プレミア初の女性主審ウェルチ審判員が引退…審判協会の管理職に就任
プレミアリーグで史上初の女性主審となったレベッカ・ウェルチ審判員が、フィールドでのキャリアから引退することを発表した。29日、プレミアリーグ公式サイトが伝えている。 現在40歳のウェルチ審判員は2010年から審判キャリアをスタートさせ、2017年と2020年に女子FAカップ決勝で笛を吹いた後、2020年にUEFA(欧州サッカー連盟)のエリートカテゴリーの女性審判員に昇格した。2021年にはリーグ2(イングランド4部)のポート・ヴェイルとハローゲート・タウンの一戦で主審を務め、イングランドのプロ試合で史上初の女性主審となった。 さらに、2023年1月にはチャンピオンシップ(2部)でバーミンガム・シティとプレストン・ノースエンドで初の女性主審となったほか、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージランド2023でも担当審判員に名を連ね、3試合で担当。2023年11月4日に行われたプレミアリーグ第11節のフルアム対マンチェスター・ユナイテッドでは女性として史上初めて第4審判を担当するなど、多くの実績を積み上げた。 そして、2023年12月23日に行われたプレミアリーグ第18節のフルアムとバーンリーの一戦で主審を務め、ウェルチ審判員はプレミアリーグ史上初めて女性で主審を担当した審判となった。また、今年5月にはUEFA女子チャンピオンズリーグ決勝の主審も担当していた。 そんなウェルチ審判員だが、フィールドでのキャリアから引退してプレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)で管理職に就任することが決定した。主審の座から退いたウェルチ審判員は「フィールド上で忘れられない時間を過ごす中で、支援や指導の機会を与えられたことに心から感謝している」と感謝のコメントを発表しつつ、次のように続けた。 「世界中の素晴らしい人々や審判員と一緒に仕事ができてとても嬉しかった。審判員として多くの素晴らしい思い出などを与えてもらった。これからもより多くの若者が誰にでも開かれている機会を活かす姿を見続けたいと思う」 「私は今、新しい挑戦にワクワクしている。新しい立場で大好きなスポーツに恩返しをしたいと考えている。PGMOLは進路と育成に真剣に取り組んでいる。すでに素晴らしいチームがあり、私は女子サッカーの審判員育成に自分の経験や支援などを提供して、高いパフォーマンスの文化を推進していきたいと思っている」 また、PGMOLのハワード・ウェブ会長も以下のようにコメントを発表している。 「レベッカは審判界の先駆者であり、イングランドで常に障壁を打ち破り、素晴らしい成果を上げてきた。また、最近のオリンピックを含む主要なトーナメントでPGMOLとFA(イングランドサッカー協会)を代表して、国際舞台でも私たちを誇りに思わせてくれた」 「彼女の専門知識と情熱が私たちの管理職としての役割において非常に貴重なものになることは間違いない。彼女をサポートスタッフチームの一員として迎えることができて嬉しく思う。彼女の貢献が今後も非常に大きな意味を持つと確信している」
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