東京15区補選、維新・吉村氏の街頭演説に他陣営が乱入 「演説続けて」と声を挙げた理由
日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は20日、商業施設「ららぽーと豊洲」(江東区)前に衆院東京15区補欠選挙に擁立した新人の金沢結衣氏(33)=教育推薦=の応援演説で駆け付けた。吉村氏が教育格差の是正の必要性などを訴えた後、他陣営が現れて「税金ドロボー」などと大声を挙げた。既に演説会は終了していたというが、音喜多駿政調会長が選挙カーに上がって演説を再開し、声を張り上げる場面があった。 【写真】立憲民主党の陣営に対して大声を挙げる諸派新人の根本良輔氏 ■大阪府政の成果をアピール 吉村氏は演説で、大阪府で実施する高校の授業料の完全無償化などの取り組みに触れ、「(財源は)借金を増やしてやっているのではなく、財政を立て直してやっている。子供たちが自分はこっちに行きたいと思えば頑張れる社会を作りたい」とアピールした。平成21年に政権交代した旧民主党については「企業・団体献金をやめると公約したが守っていない。全部自分たちの身分ばかり。腹が立って仕方がない」と指摘した。 吉村氏が到着する前から、選挙カーの周辺には買い物客らが数多く待機していた。演説のトリを務めた吉村氏が選挙カーを降り、金沢氏と2人で買い物客らと握手していると、陣営の何人かが声を張り上げた。 「演説続けて」「演説続けて」「かぶして!」 ■根本候補が乱入 音喜多氏が選挙カー上に上がって「金沢氏は現在1位の候補を猛追中。皆さんの1票で結果が変わる大激戦になっている。改革政党の維新に1票を」などとマイクを握って話し出すと、同補選に出馬している諸派新人の根本良輔氏(29)がタスキ姿で現れた。根本氏は音喜多氏に対して紙を向けていたが、すぐにその場を駆け足で離れていった。 吉村氏と金沢氏は周辺で練り歩きを始めており、根本氏も吉村氏がいる方角に向かっていく。ただ、吉村氏に近づこうとしても、維新のスタッフが体でブロックし続けている。 音喜多氏が突然演説を始めたのは、妨害活動に屈した姿勢を示さないためだという。 ■互いの主張の機会確保すべき