女性が操る技で魅了 「初春を寿ぐ」竹田人形館 【長野県飯田市】
NPO法人いいだ人形劇センターと飯田文化会館が主催する新春恒例「初春を寿ぐ竹田人形館」が5日、竹田扇之助記念国際糸操り人形館(長野県飯田市座光寺)で開かれた。川崎市を拠点に活動する人形劇団「ひとみ座」が出演し、女性が1人で人形を操る伝統的な人形浄瑠璃「乙女文楽」を披露。人形の動き一つ一つが躍動感あふれ、観客を楽しませた。 男性3人が人形1体を操る文楽に対し、乙女文楽は女性が1人で操る。 この日は祝福の舞い「二人三番叟」などを演じ、同市高羽町出身の田川陽香さん(33)も出演。二人三番叟では田川さんら演者2人がきらびやかな人形を巧みに操り、観客から拍手が送られた。 人形の首と演者の頭をひもで連動させるなどの工夫がなされ、幕あいには劇団員による人形解説もあった。鼎名古熊の男性(80)は「表現が多彩で驚いた」と話していた。 ひとみ座は、1960年代の人気テレビ人形劇「ひょっこりひょうたん島」をNHKと製作するなど活動を継続し、75年を超える歴史がある。 田川さんは小3の時に授業で人形劇に触れたのがきっかけで、2017年にひとみ座の研修生となり、翌年に入団。公演後は「緊張しました」と笑顔を見せ、「地元の飯田や、ひとみ座と関わりながら人形劇をつくっていきたい」と語った。