ユニクロ・無印良品・GU「傑作中の傑作」「他ブランドなら10万円超の品質」コスパ抜群のコート3選
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第505回をよろしくお願いします。 ⇒【写真】着用例。コストと手間のかかる高級仕立てを採用しており、2万9900円では安すぎる「カシミヤ混ダッフルコート」
人気3ファストブランドの「マストバイコート」
そろそろ気温が下がってきてコートを選ぶ時期になってまいりました。 今回は人気3ファストブランドから「マストバイコート」を1点ずつご紹介。ぜひショッピングの参考にしてみてください。
すべてのダウンを過去のものにした傑作中の傑作!
・ハイブリッドダウンパーカ 1万2900円 ユニクロからはどう考えてもコレ。カシミアウールチェスターコートやシームレスダウンなど名作が山ほどあるユニクロですが、このハイブリッドダウンには敵わない! 一時代を築いたアイテムと言えるでしょう。 「モコモコした不恰好なダウンジャケットをきれいなシルエットにする!」というのは過去さまざまなブランドが挑戦してきた命題。ユニクロの過去の定番アイテム「シームレスダウン」もその類。ダウンジャケットのパーテーションを熱圧着によって自然に見せ、「ミシュランマン」のような印象を消したものでした。が、ハイブリッドダウンの前ではその工夫も霞むばかり。 ハイブリッドダウンはダウン素材と中綿素材を駆使して、ボリューム感を隠しつつ防寒性を維持したテクニカルなアイテム。大事なボディ部分はダウンを使い防寒性を高く、膨らみがあると一気にダボダボ感が出る腕部分はダウンではなく、中綿で上手にシルエットをきれいに見せています。 さらにミシュランマンのようなパーテーションは内側に隠し表側からはまるでブルゾンのように見える仕様に。他のブランドが出してきた「ダウンに見えないけど、ダウンです」アイテムをすべて過去のものにした傑作です。
身の丈にあった適度なスペック
無論デメリットとして「防寒性が下がる」わけですが、正直日本の気候ならこの程度で十二分すぎる。北海道など雪国の極寒地ならまだしも都内の真冬程度ならこれで問題なし。そもそも有名ダウンブランドをはじめ多くは日本の気候から考えればオーバースペック過ぎる。 「プロの登山家が選ぶ本物のダウンジャケット!」をなぜ温暖な東京の冬で使わなくてはいけないのか。冷静に考えるとダウン市場はスペックに踊らされすぎていたのでは……。その点、ハイブリッドダウンは身の丈にあったスペック、これで十分です。 スノーボードウェアから着想されたスタイリッシュなデザインは年々マイナーチェンジを重ねてモダンに仕上がっており、今年はカラーリング含めて高く評価できる傑作の域に。1万2900円とユニクロの中ではやや高値ですが……少し経つとどうせ9000円くらいに下がります(笑)。高ぇな、と思った人は少し待ちましょう。