リオ、東京の連覇とパリの途中棄権。それでもキプチョゲは走り続ける。マラソンを志す日本のランナーへのメッセージは「規律あるトレーニングと正しいシューズ選びが大切」
ランニングは人生そのもの
――トラックからマラソンに挑戦しようとしている日本の若いランナーたちにアドバイスを送るとしたら、何が大事だと伝えますか。 キプチョゲ:マラソンは走ることがすべてです。トラックからマラソンへは非常に大きな転換です。マラソンはトラック競技と比べてゆっくりしたペースですが、その分、長く走らなければなりません。トレーニングももちろん重要ですが、完走もとても大事です。そして、ナイキのシューズのような良いシューズを選ぶことが最善の方法です。 私は、走ることに情熱を持っている日本のランナーたちに一つだけアドバイスしておきたいことがあります。ほとんどの日本のランナーが舗装路で走っていますが、アルファフライ 3のようなインパクトを吸収してくれる良いシューズを使ってください。あるいは、ペガサス プレミアム(来年発売予定)のようなシューズを履いて、規律あるトレーニングで、舗装路でとにかく練習を続けることです。 私のアドバイスは、規律あるトレーニングと、それに相応しいシューズを選ぶことです。そうすれば、衝撃を吸収し、正しいエネルギーを得ることができるでしょう。 ――日本のランナーへメッセージをお願いします。 キプチョゲ:私からの日本のランナーへのメッセージは、ランニングは人生そのものだということです。勝つことだけがすべてではなく、達成することがとても大切です。そして、その達成感を人生やトラック外の世界にも反映させることが重要です。日本のランナーたちがそのことを理解してくれることを願っています。
Eliud KIPCHOGE
1984年11月5日、ケニア生まれ。39歳。オリンピックは2004年アテネ大会の5000mで銅メダル。2008年北京大会の5000mで銀メダル。マラソンに転向し、2016年のリオ大会、2021年の東京大会と2大会連続で金メダルを獲得した。パリ大会は途中棄権。
陸上競技マガジン編集部