槇原敬之、DISH//、Awichらが出演 世界一クリーンなフェスをめざす『HY SKY Fes 2024 & 前夜祭』オフィシャルレポート
DAY1
10時の開場と同時に、うるま市の具志川青年会によるエイサーで来場者をお出迎え。全国から集まった来場者を楽しませた。装飾を前に記念写真を撮ったり、フードエリアで食事やドリンクを買ったり、子どもと会場をまわったりと、早速楽しむ多くの人たち。今年は来場者のスタートが早いように感じた。それだけ、SKY Fesが浸透し、春の恒例フェスとなりつつあるのだろう。 メインステージの出演アーティストはHY含め8組。11時15分、オープニングアクトから、『HY SKY Fes 2024』がスタートした。 オープニングアクトは、TikTokや路上ライブでZ世代に絶大な人気を誇る、シンガーソングライター冨岡愛。1曲目「I need your love」、2曲目「ぷれぜんと」を続けて歌いあげた。沖縄で歌うのがはじめてで、とても楽しみにしていた。最後まで楽しんでくださいと、3曲目にヒット曲「グッバイバイ」を披露。歓声と拍手が湧くなか、「またお会いできるようにがんばります」とパフォーマンスを終えた。 12時ちょうど、歓声と手拍子でHYを迎える観客たち。新里の「みんな元気~? 5回目のSKY Fesへようこそ! HYです! 楽しむ準備はいいですか?」の呼びかけで、ウェルカムLiveがスタート。1曲目「AM11:00」のタイトルコールに大歓声があがった。スタンディングエリアには多くの人が詰めかけ、HYのLiveを楽しんだ。「この日のためにテーマソングを作ってきました。今日はその初披露の日です」とのメッセージとともに、SKY FesにかけるHYの想いを伝え、「SKY」を初披露。会場をしっかり温めたウェルカムLiveとなった。 1組目のアーティストはマッキーこと、槇原敬之。マッキーのことが大好きな仲宗根がまずは登壇し、槇原への想いを語った。自身がアーティストをめざすきっかけとなったのが、槇原の曲だったこと、自分たちの作ったフェスに、憧れの人が出演してくれることへの喜びを、力説した。 仲宗根の呼び込みから、槇原のLiveがスタート。1曲目より名曲「もう恋なんてしない」を披露し、一瞬で会場を沸かせた。以前HYのLiveにはじめていき、完全にファンになってしまったと、今日参加できたことへの喜びを伝えた。 2曲目「SPY」のタイトルコールでは歓声が湧き上がり、多くの人が、青春時代に想いを馳せたことだろう。続けて「遠く遠く」「僕が一番欲しかったもの」を披露。観客との掛け合いも楽しみ、会場のボルテージを一気に上げた。 さらに「どんなときも。」で盛り上げる槇原。新曲「うるさくて愛おしいこの世界に」をやさしく歌いあげ、槇原の心に染みる歌声が会場に響き渡った。そして最後の曲は「世界に一つだけの花」。みんなで一緒に歌い楽しみ、槇原の唯一無二のLiveを終えた。数々の名曲を惜しげもなく歌い続ける槇原は、始終とても楽しそうだった。デビュー34年目の圧倒的なパフォーマンスに、感動を覚えた40分となった。 2組目のアーティストは水曜日のカンパネラ。独特な歌詞と曲調、そして個性的なビジュアルで、Z世代のアイコン的存在となった詩羽が登場。ステージ全体を使いながら「ティンカーベル」を歌い、観客を喜ばせた。 続けて「バッキンガム」を披露。久しぶりの沖縄でのLiveで、3月の暑さに驚いていた詩羽。2曲目「ディアブロ」では「いい湯だね」の掛け合いを楽しみ、「赤ずきん」では、オオカミとともに可愛らしいパフォーマンスで魅せた。 そして「聖徳太子」「マーメイド」を続けて披露。詩羽のキュートなビジュアルと特徴的な歌詞、そして彼女の歌声と音楽は、一人でのパフォーマンスに思わせない、圧倒的な存在感だった。ラスト3曲「たまものまえ」「エジソン」「招き猫」を元気に歌いあげ、盛り上げ上手な詩羽にすっかり引き込まれた。 3組目にスガ シカオ with FUYUをむかえ、「はじめて参加します。SKY Fes、いいね」とパフォーマンスをスタート。「フォノスコープ」「19才」を続けて歌い、ファンを喜ばせた。スガのギターさばきと、FUYUのドラムテクニックで会場を一気に魅了し、名曲「Progress」を披露すると、各所から歓声と指笛が鳴り響いた。 「マッキーの『世界に一つだけの花』は、俺に対しての挑戦状かなー」と、4曲目「夜空ノムコウ」につなげた。ギターソロでスガが歌う「夜空ノムコウ」は、とてもしっとりと色気のあるものだった。そして「黄金の月」「覚醒」「ハチミツ」と、ラストまでの3曲を一気に歌いあげた。最後の曲「ストーリー」では、スガの透明感のある歌声と、高いテクニックのギター音、FUYUのドラムのビートで作り上げられた世界観が、夕刻に近づく時間帯とマッチして、抜群の雰囲気となった。 4組目のアーティストDISH//のリハがはじまると、今日一番の観客がスタンディングエリアに詰めかけた。Live前の特別なステージを楽しんだのは、ファンだけではないだろう。改めてメンバーが登壇し、「沈丁花」をファンとともに歌いあげた。 2曲目「Dreamer Drivers」では、北村匠海(Vo/G)が終盤で激しく踊り、続けてアップテンポな曲「勝手にMY SOUL」で会場を沸かせた。沖縄でのLiveは、約5年ぶりだそう。小学生のころにストリートで踊っていた時代に、ゆかりがあったというHYの歌。「自分たちの青春をかたどってくれた方々に、ホームに呼んでいただき光栄です。敬意をこめて、自己紹介をかねて」と、DISH//の代表曲「猫」を披露。少しかげっていた太陽があらわれ、北村を照らす幻想的な瞬間があらわれた。 続けて「揺れてゆく」で観客を盛り上げ、「ここから上げてっていいですか?」とアップテンポな曲「No.1」へとつなげた。6曲目「JUMPer」では観客と元気に飛び跳ね、最後は「HAPPY」で締め、とてもエネルギッシュなステージを魅せてくれた。 真っ赤にライトアップされたステージに、真っ赤な衣装のダンサーを引き連れて登場した加藤ミリヤ。圧倒的な存在感で、会場が一瞬にして湧きあがった。ヒット曲「Respect Me」を歌うと、会場内から大きな声援と指笛が鳴り響いた。SKY Fesでは子連れ客を多く見かけ、過去に楽曲を聞いていた人たちが、いまこうして親になっていることを、ミリヤ自身の状況と重ね合わせて感じたようだった。 当時の懐かしい気持ちを思い出しながら、聞いてもらえるようにと選んだ「今夜はブギーバック」「夜空」「このままずっと朝まで」「Love Forever」「SAYONARAベイベー」を、メドレーにして届けた。思い出深い名曲に、観客のテンションはMAXに。続けて新曲「No No No」を歌い、MCへ。SKY Fesと仲宗根への感謝を伝え、仲宗根と一緒に過去に作った楽曲「YOU... feat. 仲宗根泉」を披露。ステージが紫にライトアップされ幻想的な雰囲気のなか、魂がこもったふたりの歌声は、圧巻そのものだった。 ラスト2曲「DEVIL KISS」「KILL MY LOVE」を、ダンスパフォーマンスとともに歌いあげ、歌姫の存在感をしっかり残した40分だった。 DAY1のトリを飾るのは、沖縄出身のアーティストMONGOL800。今日イチの盛り上がりを見せたモンパチのパフォーマンスは、「あなたに」からスタート! 「あーなーたーに、あいたくて」の大合唱を起こし、会場のボルテージは最高潮に。2曲目「PARTY」では、パーティダンサー・粒マスタード安次嶺(あしみね)を舞台に呼び込み、曲に合わせて踊りまくる彼の姿に、おおいに楽しんだ観客。 次の曲「OKINAWA CALLING」でも、踊りくるう粒さんのダンスに、すっかり心をつかまれてしまった人も多くいただろう。「RUM RUM RUM」では、子どもたちも一緒に踊り、まさにみんなで楽しむ時間となった。5曲目は、想いを込めて「pray」を披露。最後は「小さな恋のうた」で、みんな一緒に大合唱を楽しんだ。 アンコールには「琉球愛歌」で応えたモンパチ。エイサーの演舞とともに、沖縄ならではのパフォーマンスを届けてくれた。続けて「シャボン玉」「DON'T WORRY BE HAPPY」で、SKY Fesならではのスペシャルな時間を作ってくれたモンパチ。楽しませ上手な彼らならではの、子どもから大人まで、たくさんの笑い声と掛け声であふれるLiveとなった。 今日帰る人も、そのままキャンプ泊する人も、明日も来る人も、余力を残さず最後まで存分に楽しみ、クタクタになったDAY1だった。