韓国旅客機事故、死者179人 鳥と衝突か
【AFP=時事】韓国当局は30日、南西部・務安空港で前日、タイ・バンコク発の格安航空会社(LCC)、済州航空のボーイング737-800型機が着陸に失敗し、炎上した事故について、米国の調査チームと共に原因調査に着手した。事故では乗客・乗員181人中、客室乗務員2人が救助されたが、残る179人は全員死亡した。 消防当局は、鳥との衝突(バードストライク)が事故原因とみている。搭乗者は機外に投げ出され、機体は「ほぼ全壊」状態という。 映像には、済州航空2216便が胴体着陸し、エンジンから煙を出しながら滑走路を外れ、壁に衝突、炎上する様子が映っていた。 米国家運輸安全委員会(NTSB)は29日、航空宇宙大手ボーイングや連邦航空局(FAA)の調査チームを率い、韓国当局と共に墜落原因を調査すると発表した。 すでに、フライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーの両方が発見されている。 聯合ニュースによると、生還し、病院に搬送された客室乗務員の男性(33)は29日夜の時点で意識があり、コミュニケーションが取れる状態で、医師に「気付いた時にはすでに救助されていた」と語った。複数箇所を骨折しているという。救出されたもう1人の乗務員の女性(25)は、足首と頭を負傷しているとされる。 29日夜、空港ターミナル内に集まった家族の前で、当局者が65人の犠牲者の氏名を読み上げると、そのたびに悲痛な声が上がった。 当局によると、乗客は3歳と78歳のタイ人2人を除き、全員が韓国人。当局は全犠牲者の身元確認を進めていると述べた。 墜落の数分前、管制塔はバードストライクの警告を発していた。その直後、パイロットが救難信号を発したという。【翻訳編集】 AFPBB News