【毎日書評】自分が「本当にやりたいこと」はなにか?を見つけだす13個の質問
自分にとっての本当の幸せとは?
ポジティブ心理学に、「本当の幸せはどこから来るのか?」という重要な問いがあるのだそうです。著者によれば、これはセルフ・コンコーダント・ゴールを考えるに際しても非常に重要な問いなのだとか。 仕事をしているとお金や出世など、外的な目標に心が向きやすい。対して、内的な目標とは、親密な人間関係や自己成長、組織や社会に貢献するなどに喜びを感じることをさす。(44ページより) ポジティブ心理学の調査においては、「外的な目標を持つ人」は「内的な目標を持つ人」と比較してつねに未達成への不満を抱えていて、その達成度にかかわらず幸福度が低いことがわかっているのだといいます。 そればかりか、外的な目標を持つ人は「なにを所有しているか」に注意が向いており、社会的に導かれた“表面的な仮面人格”をつくりあげる傾向が強く、自己が希薄でもあるようです。 いいかえれば、「お金持ちになりたい」とか「有名になりたい」というような目標を持つ人は、お金や知名度を得たとしても、「もっとお金がほしい」「もっと有名になりたい」という欲求がさらに湧き出てきてしまう。そのため、結局は“幸福度が低い状態”が続いてしまうことになるわけです。だからこそ、内面的な目標が大切なのです。(43ページより)
「自分の真の目標」を探索する問い
著者はここで、セルフ・コンコーダント・ゴールを見つけるための問いをまとめています。 ① 小さい頃、何をするのが好きだった? ② 今までで楽しかったのはいつ? 何をしたとき? ③ これまでの人生で、ゆったり落ち着いて、すごく平和な気分を味わったのはどんなとき? ④ 最高の気分を味わえるのは、どんなときだろう? ⑤ 一緒にいてすごく楽しい人は誰? どんなところが好き? ⑥ あなたがすごくこだわっちゃうことは何? ⑦ あなたがすごく大切にしているものは何? ⑧ 自分の人生の中で、すごく重要な出来事をあげると? ⑨ 何かを変えられるとしたら、何を変えたいと思う? ⑩ 今、あなたが夢中になっていること、はまっているものは? ⑪ どんな映画を見ると泣いちゃう? 共感する登場人物に共通点はある? ⑫ 好きなことを自由にできるとしたら、どんなことをする? ⑬ 考えうる最高の状態を実現できたとしよう。そこには何がある? 何が起きてる? (45~46ページより) こうしたことを突き詰めていけば、おのずとセルフ・コンコーダント・ゴール、すなわち真の目標を見極めることができるのでしょう。(45ページより) 新たに事業をスタートさせるとなると、とかく大げさに考えてしまいがち。だからリスクも高まるわけですが、著者がいうように小さく始めるのであれば、自分にできること、すべきことが見えてくるかもしれません。なにより自分がしたいことを形にしたいのなら、参考にしてみる価値はありそうです。 >>Kindle unlimited、2カ月無料読み放題キャンペーン中! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: ディスカヴァー・トゥエンティワン
印南敦史