メダリスト泥かき奮闘 週末ボランティア続々 剣をスコップに、フェンシング3選手
●パリ五輪応援のお返し「ずっと来たかった」 奥能登豪雨の発生から1週間となる週末の28日、石川県内外から大勢のボランティアが被災地に入り、民家や事業所などで災害廃棄物の運び出しや土砂の撤去に精力的に当たった。甚大な被害を受けた輪島市町野町には、今夏のパリ五輪で日本を沸かせたフェンシングのメダリスト3選手も志願して参加し、地震、豪雨と2度の災害に見舞われた被災者を元気づけた。 輪島市町野町を訪れたのは、東京大会の金メダルに続いて「銀」を獲得した見延(みのべ)和靖選手(37)と、団体「銅」の江村美咲(25)と菊池小巻(27)の両選手。同町粟蔵の商店「岡田百貨店」などで活動した。 3人は泥だらけになりながら商品の運び出しや泥のかき出しなどに精力的に当たり、他のボランティアがメダリストと気付かないほどだった。 パリ五輪の開会式で旗手を務めた江村選手は「五輪前からずっとボランティアに来たかった。人手がまだ足りないと感じた」と語った。 越前市出身の見延選手は元日の地震発生時、実家で大きな揺れを体感したとし「五輪で受けた応援をお返ししたかった」と話した。熊本市出身の菊池選手は「熊本地震の時はボランティアに参加できなかったので今回は力になりたかった」と語った。