「七」の縁でつながる支援 能登半島の七尾市と宮城県七ヶ浜町 きっかけは東日本大震災
震災の経験を生かし 交流を重視
七ヶ浜町から訪れたボランティアが今回行なったのは、仮設住宅での餅つき。仮設住宅で暮らす人たちの交流のきっかけを作りたいと企画したという。 臼ときねは、七里ヶ浜の人たちから譲り受けたもの。仮設住宅で暮らす人や地元のボランティアも作業に加わり、にぎやかに準備は進んだ。一緒に作って食べる。ただそれだけのイベントだが、子供たちもお年寄りもいつしか笑顔になっていた。 仮設住宅で暮らす住民からは「こういう交流の機会を設けてくれると、心に詰まっているものを打ち明けたり、相手のことも聞いてあげたりできるから、こういうことは必要だなと思います」「これは絶対に必要やと思います。こういうところで親しくなったら『あんた元気やった?』って言えるので最高に良いです」と肯定的な意見が聞かれた。
被災者だから分かる 必要な支援
同じような経験があるからこそ分かり合えることがある。七ヶ浜町のメンバーは七尾市の住民のことを我が事のように考えていた。 「私たちも被災しているからこうやってボランティアに来ていると言うと、話にぐっと入ってきてくれるのは良かったなと思う」「震災を経験しているので被災者の皆さんの気持ちも分かりますので、今後も七尾市に来て少しでも役に立てればいい」 能登半島地震の発生から5カ月近く。復旧・復興のスピードがなかなか上がらない中で、東日本大震災を経験した人たちが、その経験を生かして被災した人を支えようとしている。
仙台放送