AI活用 がブランドに何をもたらすのか? CESで人々が「様子見」していたこと
記事のポイント 数々の企業がAIを積極的に活用し、CESで新たな取り組みを発表。マスターカード、ロレアル、BMW、Amazon、Walmart、SamsungなどがAIを組み込んだ革新的なサービスや製品を紹介した。 先行企業がCESの場を利用して自社ブランドがどのようにAIを取り入れているかを披露する姿に、脇で眺めているマーケターたちは、先行企業がAIを活用してそれがブランドに何をもたらしてくれるかを、注意深く観察している。 インフルエンサーマーケティング分野でも注目すべき動きが見られた。オムニコムはメタの全プラットフォーム向けにクリエイターのベンチマーキングを展開する。 今年のCESはステージでも展示会場でも予想されていたとおりにAIが話題を席巻していたことは、誰の目にも明らかだった。 1月11日、マスターカード(Mastercard)はCESでAIツールのパイロット版を公開。補助金申請、原料調達、会社名の命名、マーケティングキャンペーンの作成など、小規模事業の起業を個々の状況に合わせて支援してくれるツールだ。 同社のこのツールは、クリエイト・ラブズ(Create Labs)と共同開発されたもので、AIバイアスを低減するため、ブラビティ・メディア・グループ(Blavity Media Group)、グループ・ブラック(Group Black)、ニューズウィーク(Newsweek)、テレビサユニビジョン(TelevisaUnivision)など、複数のパブリッシャーからマスターカードのさまざまなコンテンツを使用してトレーニングを行っている。なお、マスターカードはプラットフォーム構築に使用した大規模言語モデル(LLM)については情報を開示していない。 マスターカードのCMOを務めるラジャ・ラジャマンナル氏は、「小規模企業のAIメンターのようなものだ」とCESで米DIGIDAYに語り、「手順を追ってひとつずつ、手取り足取り教えてくれるし、計画や考えるきっかけを与えてくれたり、優先順位の絞り込みを手伝ってくれたりと、さまざまなことができる。これは非常に強力なツールになると思う」と述べた。