1月16日“ヒーローの日”記念! 杉山すぴ豊が選ぶ、MCU登場に期待したい原作キャラクター
こんにちは、杉山すぴ豊です。ここでは最近のアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けしています。 【写真】『デッドプール2』場面写真(複数あり) 2024年は、マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)で予定されている劇場公開作品は『デッドプール3(仮題)』だけです(『マダム・ウェブ』などの作品はマーベル原作ですがMCUではない)。 ストライキの影響もあり製作が大幅に遅れているというのがその一番の理由ですが、MCU自体が今後の戦略を大きく見直しているという事情もあるようです。逆に言えば、2024年はMCUがまた盛り返すための準備期間なのです。したがって今年はうれしくなるような発表や噂が飛び出してくることを待ちたいですね。またファンとしては今後のMCUについてこうなるといいな的な妄想を膨らます年かもしれません。 そこで今回は、筆者が考える今後MCUに出てきてほしいキャラをいくつかご紹介したいと思います。繰り返しますが、本稿で取り上げるキャラはMCUからの公式発表ではなく、筆者の願望です。 ●フィン・ファン・フーム 今年は辰年なので竜の話から。マーベル・コミックにはフィン・ファン・フーム(Fin Fang Foom)という竜のような巨大怪獣がいます。東洋の竜と西洋のドラゴンと巨人を足したようなキャラです。もともとマーベルがスーパーヒーロー物を展開する前にさまざまな怪獣が登場するコミックを量産していたことがあり、その中の一匹でした。中国の秘境にいる怪獣という設定です。そして1990年代にアイアンマンのヴィランとして復活します。この竜は単なる怪物ではなく宇宙からやってきたエイリアンであり、同じくアイアンマンの宿敵マンダリンの持つテン・リングス(10の指輪)とも関係があるキャラでした。フィン・ファン・フームは何度かMCUでフィーチャーされるという噂があり、特にテン・リングス絡みで『シャン・チー/テン・リングスの伝説』に登場するのではないかと言われていました。実際に登場したのは湖に棲む守護神グレート・プロテクターという竜でしたが。MCUには巨大ヴィランが少ないのでいつか登場してほしいものです。例えばジャッキー・チェンとかに声を演じてもらいたいですね。 ●ダズラー X-MENのコミックから生まれたミュータントです。本名はアリソン・ブレアといい、音を光に変えるという珍しい力を持っています。彼女はこれを使って自分が歌姫として立つ舞台を盛り上げます。そう! ショービズ世界で活躍する超人なのです。名前の由来のDAZZLE(ダズル)とは眩い光を放つ、人を魅了する光彩みたいな意味です。実はこのキャラ、20世紀フォックス(現・20世紀スタジオ)版のX-MEN映画『X-MEN:ダーク・フェニックス』にちらりと登場しているんですが、もっと大々的にフィーチャーしてほしいキャラです。『デッドプール3(仮題)』においてテイラー・スウィフトが出演すると言われており、一時は彼女がこのダズラー役ではないかと言われていました(残念ながら最新の噂ではテイラー・スウィフトが出るとしてもダズラー役ではないそうです)。『マーベルズ』でもミュージカルシーンが楽しかったので、MCUの世界でダズラーが歌うステージはぜひ観てみたいです。『ラストナイト・イン・ソーホー』で悲劇のショウガールを演じたアニャ・テイラー=ジョイがこの役を演じたら似合う気がします(なお、アニャはMCUではないX-MEN系映画『ニュー・ミュータント』に出演しています)。 ●シルバーサーファー MCUで準備中の超大作『ファンタスティック・フォー』。伸縮自在の体を持つリーダーのMr.ファンタスティックことリード・リチャーズ役にペドロ・パスカル、その妻で透明バリア等を操るスー・ストーム役にヴァネッサ・カービーのキャスティングが噂されています。“ファンタスティック・フォー”のコミックにはドクター・ドゥーム、ギャラクタス、アニヒラスなど、魅力的なヴィランが多い。したがってこうしたキャラがMCUに続々とデビューしてくれればさらにもりあがるでしょう。特にドクター・ドゥーム役にはマッツ・ミケルセンやキリアン・マーフィーの名も挙がっていますから。 こうした中、筆者が期待しているのはMCU版シルバーサーファーの登場です。このキャラは銀河宇宙をサーフボードのような物体で駆ける超人で宇宙魔神ギャラクタスのしもべです。コミックではギャラクタスを裏切りファンタスティック・フォーとともに人類を守るために戦います。いまリバイバルで人気が再燃している『レザボア・ドッグス』のミスター・オレンジの部屋にシルバーサーファーのポスターが貼ってあります。 20世紀フォックス版の『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』ではダグ・ジョーンズがモーションキャプチャーで演じ、声をローレンス・フィッシュバーンが担当していました。果たしてMCUにシルバーサーファーが登場するとしたら誰が演じるか? ここで面白い噂が。MCUは女性版シルバーサーファーを考えており、なんとアニャ・テイラー ジョイが候補に挙がっているとのこと! ●スパイダーウーマン もうすぐ公開の『マダム・ウェブ』はMCUではない、ソニーのマーベル映画ですが、この映画にはコミックにおいて“スパイダーウーマン”の名を襲名することになる女性たちが複数登場します。しかしこの『マダム・ウェブ』に登場するスパイダーウーマンたちは、コミックでいうところの2代目、3代目のスパイダーウーマンです。初代スパイダーウーマンはジェシカ・ドリューといい、スパイダーマンとは全く関係ないキャラとして1977年のマーベル・コミックでデビューしました。彼女のオリジン(誕生秘話)は何度か修正されましたが、いずれにせよその誕生にヒドラ党が関わっています。 このジェシカ・ドリュー版のスパイダーウーマンのコスチュームは黄色と赤のカラリングですごく派手。そしてアベンジャーズの一員でもありました。ジェシカ・ドリュー版のスパイダーウーマンがアベンジャーズのメンバーとして活躍するところをぜひ観てみたいです。一時期『スター・ウォーズ』シリーズのレイことデイジー・リドリーがこの役に興味を持っていると言われたのですがガセだったようです。個人的にデイジー・リドリーに演じてほしかったですが。 ●ゴジラ 1970年代にマーベルでゴジラはアメコミ化されました。NYに上陸したゴジラをアベンジャーズが迎え撃つというすごいエピソードもあります。またシールドとスターク・インターナショナル(アイアンマンことトニー・スタークの会社)は対ゴジラ兵器として、レッド・ローニンという巨大ロボも作りました。そういう意味でゴジラはかつてマーベル・ファミリーだったのです。権利関係等の問題はありますが、MCUにゴジラが登場するというのも観てみたいですね。なお最近コミックのほうではDCがモンスター・ヴァース(いわゆるハリウッド版ゴジラが登場する映画シリーズ)とコラボして、ジャスティス・リーグとゴジラ、キングコングが共演するミニシリーズを発表しました。 コミックのほうにはこの他にも魅力的なキャラが多いので、この先のMCUに誰がどういう形で登場するか、思いをめぐらせるだけでもワクワクします。いみじくも1月16日は、ヒーローの日。皆さんもMCUにこの先登場してほしいヒーロー(ないしヴィラン)について考えてみてはいかがでしょうか? こういう妄想もヒーロー映画の楽しみ方の一つです。
杉山すぴ豊