【解説】円安がとまらない!日銀・次の利上げはいつになるのか?
そうなんです。もう今年に入ってから1ドルで15円ぐらい円安が進んできました。今回、なんとかするんじゃないかと思われたんですが、あまり利上げに強気の姿勢を感じなかったようで、総裁会見中も円安です。 ――もう156円台の後半までいっちゃったんですね。 今日は金融政策が発表されたときに、まずポーンと円安に行きました。大きな変動でした。そして日銀の総裁会見が始まるときは1ドル156円ちょうどか155円台だったのが、もう80銭くらい円安が進みました。相当円安が進んだと言っていいですね。
■消費者物価の見通しを引き上げ
市場の期待とは少なくとも違ったのかということです。この先、政府日銀がどうするか、注目される状況になっています。 今回の会合では展望リポートがでました。3月に政策変更して、そのときはなかったので、今回は日銀の考えを示す機会だったわけです。 今回新たに、「基調的な物価上昇率が上昇していくとすれば、金融緩和度合いを調整していくことになる」という文言がはいりました。金利をあげても、物価が上がっていますので、実質的には金利はマイナスなわけです。そう遠くなく上げていくのではないかという予測があります。
消費者物価指数の見通しは引き上げ、特に今年度と来年度に関しては強めに出しました。2026年度は初めて今回出したものなんですが、生鮮食品を除く物価指数で1.9%。エネルギーを除く指数ではプラス2.1%です。これは持続的安定的に物価目標達成すると言える数値で、会見でもやりとりがありました。日銀はこの先の金融政策の伏線を出しているのではないかと思います。これまでも、2%必ずしも行かなくてもその2%達成の確度が上がれば追加利上げをする姿勢を示しています。
――景気はどうですか? 実質GDPの見通しは、能登半島の地震、自動車の生産停止があり引き下げになっています。ただ、一時的なことだということで、2025年度は戻る見込みです。こうしたデータをうけて、今は緩和的な政策を続けるということです。