皆既月食で「日々の疲れもいやされた」 東京・千代田区で鑑賞イベント
東京都千代田区の複合ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」の3階屋外スペースで1月31日、月が地球の影に覆われて暗くなる「皆既月食」を観察するイベントが開かれ、約400人が参加した。
事前の天気予報では、今回の皆既月食はきれいに見られる地域が少なく、太平洋側でも観測は雲の切れ間からになるもよう、とも言われていた。本番を迎えると、東京都千代田区の上空は雲が少なく、観測しやすい空もようとなった。 午後8時48分ごろ、月が左下の方から欠け始めた。「欠けてきた」「すごい」などという声が出始めたが、参加者たちは観察に夢中になったのか、かえって話し声が減り、会場内は月食前より静かになった。
葛飾区から来たという保育士の小山尚美さん(28)は、会場に設置されていた望遠鏡をのぞき終えると、「テレビでしか月食を見たことがなかったので感動しました。日々の疲れもいやされました」と満足げに話した。 (取材・文:具志堅浩二)