どうやって捨てるのが正解? 収集車の中で破裂する事例が頻発 ビーズクッションの回収に苦慮する自治体 破裂後のリスクとは
破裂を防ぐため…
長野市はこれまで、ごみ袋の外から見てビーズクッションだと分かる物や、形状や重さでビーズクッションの可能性があると判断した物は、パッカー車には入れなかった。車体側面のサイドポケットに入れて圧縮することなく処理場まで運んでいたが、時間勝負の慌ただしい収集現場でこうした対応を続けることの負担は大きい。結果、長野市はビーズクッションのごみ出しルールを見直すことにした。
もう収集しません
4月のルール変更により、長野市ではビーズクッションは、専用のごみ袋に入れて集積所に出す「可燃ごみ」から、「集積所に出せない物」に変わった。ビーズクッションを捨てる際には、所有者が処理場に直接持ち込むことが必要になった。
住民の利便性か、制限か
ビーズクッションの捨て方は自治体によってさまざまだ。関西地方のある自治体では、ビーズクッションをごみに出す際は、ごみ袋を二重にするか、紙に大きく「ビーズクッション」と書いて袋に貼っておくようホームページで呼びかけている。
しかし、パッカー車内での破裂は今も断続的に起きている。担当者によると、周知方法が「ホームページだけでは限界がある」という。また、カラスが収集所でごみ袋をつついて破き、そこからビーズが飛び散ってしまうケースもあるという。
この自治体の担当者は「長野市のように『集積所に出せないもの』とするのは、『適切な廃棄物処理』という点では正解かもしれない。しかし、市民の利便性は低下する」と悩む。それでも、今後の状況次第では、ビーズクッションの捨て方を制限する方向で検討することもあり得るとする。
私たちに安らぎを与えてくれるビーズクッション。役目を終えて処分する際には、住まいのある自治体のルールを確認し、万全を期してお別れしたい。