エース青柳晃洋を直撃! "日本一連覇"を目指す阪神は昨季よりも断然強い!【阪神・巨人沖縄キャンプリポート①】
ベテランの岩貞祐太も立場は保証されていない。キャンプでは、周りの快調な投球に力んでいる様子も見られた。 岡田彰布監督は「左4枚、右4枚」で考えているはずで、そうなると左のもう1枚には及川雅貴が食い込んでくるかもしれない。イニングをまたいで投げられるのが魅力で、キャンプでも状態が良かった。桐敷の負担を減らす意味でも期待したい存在だ。 一方、新外国人のハビー・ゲラも期待を集めており、1軍レベルで活躍できる投手が20人近くもいる。実績のある湯浅京己(あつき)と浜地真澄も状態が上がらなければ、なかなか1軍で投げられないだろう。キャンプで見たところ、浜地は球威が戻ってきていたが、湯浅の状態はまだまだだった。 ■レベルアップした佐藤輝明に期待 野手は昨季のメンバーが中心になるだろうが、外野で確定はセンターの近本光司のみで、両翼は激しいレギュラー争いが繰り広げられそうだ。 昨季後半戦で好調だった森下翔太に期待がかかるが、育成から支配下登録された野口恭佑、春季キャンプの野手MVPに選ばれた前川(まえがわ)右京の状態が良く、うかうかできない。 一方、昨季は主に5番を打った佐藤輝明だが、今季はワンランク上がったかもしれない。もともと変化球はやや泳ぎながらも体を残し、バットのヘッドを返してボールを飛ばせるタイプで、速球は上から叩きすぎでややポイントが近く、点で捉えていたが、ボールの軌道に長く合わせられるスイングになってきた。 また、坂本、梅野隆太郎のハイレベルな併用が魅力の捕手陣だが、ケガ人が相次いでいる。坂本もさすがに試合に出ずっぱりだと疲労も蓄積し、配球の傾向も読まれやすくなる。坂本の負担を減らすためにも、キャンプでケガをした梅野、高卒3年目の中川勇斗(はやと)の早期回復が待たれる。 球団史上初の日本一連覇へ。それに挑戦するに値するチームに仕上がっている。 取材・文/お股ニキ 写真/共同通信社(青柳晃洋)