エース青柳晃洋を直撃! "日本一連覇"を目指す阪神は昨季よりも断然強い!【阪神・巨人沖縄キャンプリポート①】
まず、ひと目見てわかるほど変わったのが体形だ。オフにビルドアップし、体重も5~6㎏ほど増え、ひと回り大きくなった。昨季は体のコンディションが整わず、思うように動けなかったのが不調の要因だったが、今季は鍛え直し、体を大きくした上で動けるように仕上げてきた。 開幕まで1ヵ月以上ある時期にしては、球速がかなり出ていたし、すべての球種を思いどおりに操れていた。今季は、オールスター前に11勝を挙げた2022年前半のような投球を期待できそうだ。 青柳はどちらかといえば、ボールを動かすタイプだが、今季は球速やライジングするようなストレートにも注目してほしいようだ。 ■ブレイク候補の門別と岡留 阪神投手陣の中で、このキャンプで最も期待されているのが高卒2年目左腕の門別啓人だ。私も高校時代から注目しており、実際に見るのを楽しみにしていた。何よりも驚いたのが、大卒2年目といわれてもおかしくない体つき。球にもキレと強さがあった。 そんな門別以上に目立っていたのが、大卒3年目右腕の岡留英貴。このオフには2年連続で青柳の自主トレに参加し、リリースのタイミングや力の入れ方を体得した。 軽く投げても球が来ており、ストレートは浮き上がるような軌道で152キロを計測。フォークは140キロ台で鋭く落ち、ツーシームは149キロで微妙に動いて空振りを奪えていた。 昨季、セ・リーグのMVPと新人王をW受賞した村上頌樹も、青柳の自主トレに参加して覚醒したが、今季は岡留がブレイクするかもしれない。 ■先発もリリーフもハイレベルな争い 阪神投手陣の先発ローテーション争いは昨季以上に熾烈を極めそうだ。 青柳、村上、伊藤将司、才木浩人、西勇輝までは確定だろうが、"6番手"は流動的になるはずだ。昨季ブレイクした大竹耕太郎は肩の調子が悪く、開幕直後は外れそうだが、そこに門別を抜擢する可能性が高い。 調子が上がれば、大竹やジェレミー・ビーズリーを起用するだろうし、夏頃には髙橋遥人の復活、ドラ1右腕の下村海翔(かいと)のデビューもあるかもしれない。 リリーフ陣の競争もハイレベルだ。確定といえるのは、左ではクローザーの岩崎優(すぐる)、昨季ブレイクした桐敷拓馬、火消しの島本浩也。右では石井大智、加治屋蓮、そして、ブレイク候補の岡留。岡留は"桐敷の右バージョン"のように使っても面白い。最終的には右の勝ちパターンの一角にまで食い込んできそうだ。