市川團十郎、子供たちの出演舞台を見守り「母親のような気持ち」 春休みには家族で海外旅行へ
■大先輩への恩返し 父が最後に教えてくれた演目とともに
――最後に改めて、團菊祭五月大歌舞伎の見どころを教えてください。 演目『極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)』の長兵衛に挑戦できるということ。これは父が最後に教えてくれた演目です。もう一つは、(市川)男女蔵さんが『毛抜』をなさる。私は後見ということで出させていただきます。大変お世話になった大先輩・四世市川左團次さんがお亡くなりになって1年ということで、ご子息である男女蔵さんが、市川團十郎家の『毛抜』をやりたいということで、市川宗家として承諾しました。後見として幕外だけやるので、“後見人”のような立ち位置で接することができたらいいなと。
■市來アナの取材後記 「歌舞伎界を担う大名跡、厳しくも愛のある父としての姿」
海外旅行から帰国後すぐにインタビューに応じてくださった團十郎さん。実は、旅行のスケジュールを、娘・麗禾さんの中学校入学式に合わせていたそうです。それに伴い、インタビューの中では小学校の卒業式に出席されたお話しも。麗禾さんやその同級生の成長した姿に、うれしくて涙があふれたと明かしていました。また、勸玄さんが海外旅行で全身日焼けしてしまうという思い出も、ほほえみながら話されていた様子から、父としての優しい愛があふれていらっしゃいました。團十郎さんの背中を見て勸玄さん、麗禾さんが歩んでいく姿も楽しみです。 【市來玲奈の歌舞伎・花笑み】 「花笑み」は、花が咲く、蕾(つぼみ)がほころぶこと。また、花が咲いたような笑顔や微笑みを表す言葉です。歌舞伎の華やかな魅力にとりつかれた市來玲奈アナウンサーが、役者のインタビューや舞台裏の取材で迫るWEBオリジナル企画です。