光源氏と紫の上の出会いを描いた作品など 「源氏物語」の企画展 三重・津市
源氏物語の雅やかな世界を表現した浮世絵など約60点展示=津市(三重テレビ放送)
平安時代の文学作品「源氏物語」に関する資料を展示した企画展が、三重県津市にある石水博物館で開かれるのを前に28日、内覧会が行われました。 紫式部が著した源氏物語は、平安時代後期に「源氏物語絵巻」が作られて以降、各時代で絵画や工芸などを通してその世界が表現されてきました。 会場には、源氏物語の雅やかな世界を表現した浮世絵をはじめ、鎌倉時代中期に書かれた日本最古の写本など約60点の資料を展示していています。 中でも、江戸時代後期に活躍した絵師、土佐光貞が描いた「源氏物語銀地屏風」は「夕顔」や「澪標」など源氏物語の名場面を鮮やかな色彩で表現していて、特に主人公の光源氏と紫の上の出会いを描いた「若紫」は麗しい紫の上を垣間見る光源氏の上品な恋模様を楽しむことができます。 石水博物館の桐田貴史学芸員は「源氏物語の美しさ、深さ、広がりの豊かさを感じとってもらえれば」と話していました。 企画展「源氏物語の美とひろがり」は29日から9月8日まで開かれていて、8月4日には「源氏絵」と呼ばれるジャンルの浮世絵について学ぶ親子教室が開かれます。