倒壊した家屋は地震直後のまま…復旧進まぬも「前向きに進む」 能登半島地震から半年
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能登半島地震の発生から半年。被災地の一部地域でいまも断水が続いています。長期化する復旧作業。そんな中、この夏開催される地域の祭りが地元の人々の希望になっているといいます。 震度6強を観測した、石川県珠洲市。半年経った7月1日、町は… Nスタ・井上貴博キャスター 「そのままですね。かろうじて、雨風を避けるためのブルーシートが張られている。そのくらいなものです」 道路には、隆起したマンホールが。倒壊した家屋も、いまだ残されたままです。この地で500年以上の歴史を持つ「乗光寺」でも… 乗光寺 落合誓子さん(77) 「もう、ここから見ると、本当世界が変わる。これがうちの…ひどいでしょ」 倒壊した家屋は、地震直後のままでした。建物の中、壁の代わりに覆われていたのはビニールシート。ふすまもバラバラの状態です。本堂の倒壊は免れたものの、地盤が約30センチほど沈下し、建物が歪んでしまいました。修復作業が進められていますが、そのめどは立っていません。 乗光寺 落合誓子さん(77) 「(あのまま)ほっといたら潰れます。どこにいても大変っていう状況は、まだ解消されてませんよ」 長期化する復旧作業。中でも深刻なのが、水の問題です。 この日、乗光寺に大きな荷物を手にやってきたのは、近くに住む谷内禮子さん(74)。目的は、寺の敷地内で利用できる洗濯機です。実は珠洲市内では、7月1日現在も757戸で断水が続いており、水の確保が難しい状態に。そこで乗光寺では、井戸水を利用した洗濯機を設置し、無料で使える環境を整えました。 谷内禮子さん 「すごくうれしいよ。洗い物出来なかったら、全部これ捨てる。全部(支援)物資だからね」 これまでは、服を着たあと捨てるしかありませんでしたが、繰り返し使えるように。そんな谷内さんには今、楽しみにしていることが… 谷内禮子さん 「7月の20日にお祭りやるんだってね」 巨大な山車が町を練り歩く「燈籠山祭り」。地域一丸となって山車を引く姿は、この夏祭りの見どころのひとつでした。週末、その準備が進められていました。ただ、2024年は地震の影響で道路状況が悪く、残念ながら練り歩きは中止に。それでも、豪華な山車を展示し、祭りを開催することを決めたといいます。 谷内禮子さん(74) 「やっぱり子どもの頃からお祭り大好きだったから、うちの息子も娘も帰ってくると思うよ。前向きに進む、そういう気持ちでいないと、もう本当に落ち込むもんね」
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