【最前線】人材育成のヒントは?TSMCがある台湾・新竹市を取材 熊本でも産学連携
■熊本大学半導体・デジタル研究機構 鈴木裕巳特任教授 「半導体の中でリアルに今、課題になっているテーマを研究し、その結果を出して共同研究先に返す実践的な研究が学べる」
■熊本大学情報電気工学専攻1年 山川昂祐さん 「普通に自分ひとりで実験しているだけではわからない視点、企業の視点やより安定した生産など新しい刺激としてもらっている」 また、熊本大学は、人材の間口を広げるため、今年度から文系、理系を問わない「情報融合学環」を新設し、情報データの解析を通じて、半導体の製造過程の最適化を実現する専門のコースを設けました。年間120人以上の技術者を輩出する計画です。
■熊本大学工学部長 井原敏博教授 「すぐ近くに世界を代表するような製造拠点がある。学生は、その臨場感の中で学習することができる。多くの人材を地元の大学が供給しなければいけない、その責務がある。非常に実践的な教育、研究を実施することができると自負している」 TSMCをきっかけに半導体関連企業の進出が相次ぐ熊本県。産学連携によって発展した台湾のように、次世代を担う人材を育成できるか、今後の取り組みが注目されます。
【スタジオ】 電機メーカーなどが加盟する電子情報技術産業協会によりますと、九州では今後10年間で、半導体分野の人材は少なくとも1万2000人が必要だとしています。企業の進出がさらに増えていけば、もっと必要になってきます。 半導体関連産業の発展を軌道に乗せるためには、技術者を育成する大学をはじめ教育機関の計画的な取り組みが求められます。