INI、ハーフミリオン達成のショーケースで見せたファンとの信頼関係
池﨑理人「Let’s Go!ですね、ここから」
冒頭でも述べたように、どこか緊張感も漂うリリース当日。しかし、INIは本当に清々しい表情を見せていた。MINIの思いを「わかっている」と伝えていたし、主語はなくとも、MINIにはそれが伝わっていた。「まずは自分(MINI)に拍手。すごい! みんなすごい! 愛してます」と松田が言えば、「ファンのがんばりにふさわしいグループになりたい。まだまだこれから」と、許が誠実に伝える。 「MINIが僕たちの誇り。大好きやで! 本当に!」と屈託のない笑顔で佐野がまっすぐに伝え、「ありがとう。心の底からありがとう。みんな本当にありがとうね、ありがとうしかない」と、藤牧は優しくも力強い語調で感謝を繰り返す。MINIが誇りだと、宝物だと、それぞれが思いを伝えていく。 「結果を残します」と髙塚がはっきりと言えば、「いろんな人にシングルを手に取ってもらって、たくさん愛してもらえるグループになりたい。まだまだ伸びしろがあります」と木村。「信じてついてきてください」と、これまた頼もしく微笑んだ。 “何が”とは言わず、「悔しい思いをさせてしまってごめんね」と言った池﨑。しかし「Let’s Go!ですね、ここから」と、この日、何かあるたびに連呼した「LOUD」のチアリングガイドのワンフレーズ「Let’s Go!」を引用。最後にはMINIとともに声を合わせて「Let’s Go!」と叫ぶと、大きな拍手が鳴り響いた。 彼らの言葉を借りれば、ハーフミリオンという「大きな愛」を受け止めていること、そして「ついてきてほしい」という思いを最大限に伝えたショーケース。6THシングルを世に送り出したINIは、何かが吹っ切れたように、ひとつ階段を登ったように見えた。以前よりも自信に満ち、これからの自分たちにワクワクしている。そんなふうに感じた。ずっと変わらないのは、心からMINIのことだけを思っているところ。見ていてうらやましいほどに、だ。
文=新 亜希子