4戦全勝でターフを去った“アグネスタキオン” 種牡馬としても大活躍した名馬を深掘り
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】 ◆知っておきたい! 血統表でよく見る名馬 【写真】アグネスタキオンのこれまでの軌跡 【アグネスタキオン】 ダービー馬アグネスフライトの全弟で、母アグネスフローラは桜花賞馬。現役時代に皐月賞を含めて4戦全勝の成績を残しました。ジャングルポケット、クロフネをくだした2000年12月のラジオたんぱ杯3歳S(GIII・芝2000m)は、この馬のハイレベルな才能を見せつけた名勝負です。 種牡馬としても成功し、ダイワスカーレット、ディープスカイ、キャプテントゥーレ、ロジック、リトルアマポーラ、レーヴディソールなどのGIウィナーを出しました。2008年にはチャンピオンサイアーの座についています。距離は万能で、新馬戦に強く、ダートもこなしました。 一方で、脚もとの弱さはウィークポイントで、ダイワスカーレット、ディープスカイ、グランデッツァ、ノーザンリバーは屈腱炎を発症し、キャプテントゥーレ、レーヴディソール、アドマイヤオーラ、ロジック、リディルは骨折しました。11歳で早世したため、産駒は8世代と少なめです。 母の父としては芝・ダートの勝利数が拮抗しており、ノンコノユメ、ワイドファラオ、オメガレインボー、レーヌブランシュといった砂巧者を出しています。 ◆血統に関する疑問にズバリ回答! 「今週から中京開催が始まります。注目すべき種牡馬は?」 1月以来、小倉はすでに24日間開催されているので、例年8~9月に開催されている小倉開催は中京に振り替えられました。小倉記念、小倉サマージャンプ、小倉2歳Sも、今年は中京で行われます。 中京開催で注目すべき種牡馬を1頭挙げるとすれば、イスラボニータです。芝コースの連対率26.0%は、2014年以降、中京芝コースで50走以上した91頭の種牡馬のなかで第1位。今年に入ってから10戦して8回馬券に絡んでいます。これから始まる開催でもこの勢いが続くのではないかと思います。