1キロ先の避難所へ全力で避難 紀北町の潮南中、津波防災の日に合わせ訓練 三重
【北牟婁郡】津波防災の日に合わせ、緊急地震速報を想定した避難訓練が5日、三重県の紀北町立潮南中学校(相賀)で実施された。全校生徒78人が参加し、約1キロ離れた避難場所の高台を目指して全力で走った。 学校によると、訓練は防災教育の一環で学期ごとに取り組む。船津川沿いにある同中は、平成16年の台風で1メートルほど浸水した。最大級の地震による津波では2―5メートルの浸水が予想される。 訓練は、南海トラフ巨大地震などが発生し、校舎に津波が到達すると想定。生徒らは地震の発生を知らせる校内放送が流れると、一次避難として机の下に身を隠し、約1分間じっとしていた。 揺れが収まると、海抜47メートルの相賀墓地上の高台へ二次避難。川沿いの歩道を通り、林道の階段を全力で駆け上った。早い生徒は7分、遅い生徒でも14分で高台にたどり着いていたという。 2回目の訓練だったという1年生の尾上結楽さん(13)は「高台は遠かったけど全力で頂上まで走れた。暗くて細い道なので、地震が起きたら安全に避難できるか少し不安に思った」と話した。