「嘘がバレたのだ」メッシ欠場騒動に余波続く 中国メディアは神戸戦の躍動に猛反発「プレーを拒否する傲慢な振る舞い」
わずかではあった。それでも国立のピッチで躍動するメッシの姿に、日本のファンは歓喜した。 【動画】神戸の守備陣を翻弄! 国立を沸かせたメッシのテクニックを見る アメリカはメジャーリーグサッカー(MLS)の新興球団インテル・マイアミは、2月7日に国立競技場でヴィッセル神戸との親善試合を実施。0-0で迎えたPK戦の末に神戸が勝利した試合で注目されたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、60分から途中出場した。 ピンクのナンバー10は、しらけきっていた国立を一気にヒートアップさせた。 スコアレスで迎えた60分から登場したメッシは、随所で華麗なる妙技を披露。来日から中1日での試合とあって本領発揮というわけではなかったが、巧みなボールさばきで神戸守備陣を翻弄したばかりか、79分には決定機を演出。そのパフォーマンスにファンは酔いしれた。 もっとも、日本で“主役っぷり”を存分に見せつけたアルゼンチンの偉才に、やりきれない感情を抱くところもある。中国と香港だ。 というのも、現地時間2月4日に行われた香港リーグ選抜との親善試合でメッシやルイス・スアレスといったスーパースターたちは相次いで欠場。試合観戦に訪れたファンが「金を返せ」と高額チケットの返金を求め、選手たちに罵声を浴びせる一大事となっていたからだ。 ただ、クラブ側はメッシ欠場の理由をすでに明確にしている。このMLSのオフシーズンにアジアツアーを実施しているインテル・マイアミは、1月29日のサウジアラビア1部アルヒラル戦、今月1日の同アルナスル戦、そして、4日に香港リーグ選抜、7日に神戸戦と実施。さすがのメッシも移動を含めた過密日程を余儀なくされたことで、香港リーグ選抜との試合のみ「内転筋の違和感」で欠場させたのだ。 ただ、今ツアーにおいて香港リーグ選抜との試合が「唯一の欠場」であり、中2日で迎えた神戸戦でメッシが全力プレーを披露したため、中国や香港側の怒りは収まりそうにない。 中国スポーツポータルサイト『捜狐』は神戸戦でのメッシについて「試合前練習でも別人のように話したり笑ったりしていた。怪我による不快な様子など全く見せなかった」と指摘。そのうえで「メッシは嘘がバレたのだ。香港でのプレーを拒否する彼の傲慢な振る舞いは、中国のファンの間でも大きな怒りを引き起こした」と国内でのスーパースターに対する反発の声を伝えている。 また、同メディアは今年3月にアルゼンチン代表が中国・杭州で親善試合を実施予定となっていることに触れ、「メッシが中国に来るのに適しているかどうかは、いま大きな問題となっている。中国はサッカー後進国だが、ファンの尊厳を踏みにじることは許されるものではない。もしも、今回のようなことになるのならば、代表であれ、クラブチームであれ、メッシを中国に招待すべきではない」と厳しく断じた。 中国でもいまだ物議を醸しているメッシ欠場騒動。その余波しばらく続きそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]