入院中の父から、タンス預金「500万円」の存在を伝えられました。「いざという時に使ってほしい」と言われましたが、勝手に使ってもいいのですか?「入院費」なら大丈夫でしょうか?
入院中の父から、「自分のいざというときのために使って」とタンス預金について伝えられた時、「本人の許可はあるけれど、父のお金を子どもが使っても大丈夫なのか」と不安になる人もいるかもしれません。 またそのお金がどのような費用なら使っても問題ないのか、税務署から指摘されることはあるのかと悩む人もいるでしょう。 本記事では「本人の許可はあるけれど、父のお金を子どもが使っても大丈夫なのか」「税務署からつつかれることがあるのか」について解説します。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
本人の許可はあるけれど、父のお金を子どもが使っても大丈夫なの?
結論から言うと、本人の許可を得ているのであれば父のお金を子どもが使っても違法ではありません。入院や介護などでまとまった金額を支払わなくてはいけない状況で、本人の許可を得てタンス預金を使うのは問題ありません。 ただし何も許可を得ずに使用するのは違法となります。十分注意しましょう。 今回はタンス預金となっていますが、銀行口座に預けていた場合でも本人の許可があれば代理人カードの作成や代理人の氏名手続きを行っておくことで、本人以外の口座引き出しが可能となる金融機関もあります。必要書類などは金融機関によって異なりますが、急な入院でも困らないように、事前に設定しておくと便利でしょう。
親のタンス預金は入院費、万が一の葬儀費用なら支払ってOK?
今回「タンス預金から使っていい」とされているお金であっても、どのようなケースで使用していいのか、悩む人もいるかもしれません。 ここで正しい使い方だといえるのが「タンス預金は親の財産であるため、親が必要で使ってほしいというものに使用する」ことです。例えば入院費のほかに、入院中の衣服や本など本人が希望するものを購入するといった場合です。 親の財産を私用で使うことは絶対に避けましょう。勝手にお金を使ってしまった場合、親はもちろんのこと、周りの人たちとのトラブルになることも十分にあり得ます。親自身のために利用したお金でも必ず領収証や明細書を保管しておき、他の相続人に財産を勝手に使用していない証拠として残しておきましょう。 また万一亡くなってしまった場合、故人のタンス貯金から葬儀費用を充当することは可能です。葬儀の費用は規模にもよりますが、140万円ほどの費用がかかるともいわれています。 かなりの金額が必要となるため、故人の貯金から葬儀費用を出すこともあるでしょう。ただしその場合でも必ず明細書などは残しておき、相続の際にトラブルが起きないように保管しておいてください。