長野県松本市の深志神社 歴史ある鳥居解体、改築へ
長野県松本市深志3の深志神社(牟禮仁宮司)の境内入り口に建つ木製朱塗りの鳥居が、改築されることになった。26日、現在の鳥居の解体工事が始まる。前日の25日、「鳥居解体清祓(きよはらえ)式」が神社で執り行われ、神職や総代、工事業者など15人が参列した。 雨が降る中、鳥居の前に並んだ参列者は祭壇に玉串を納め、解体前の鳥居の前で記念撮影をした。参列した牟禮宮司は「現在の鳥居がなくなるのは寂しいが、新たな鳥居が建つのを楽しみにしている」と話していた。 牟禮宮司によると、現在の鳥居は諸説あるものの、神社の名称が「深志神社」に定められた天保12(1841)年ころに建てられたと考えられていて、創建から少なくとも100年以上がたっている。近年は各所に傷みが見られ、昨年12月からは柱を木材で補強して倒壊を防いでいたが、令和9年の式年大祭を機に改築することになった。 解体工事の後、調査が行われ、傷みが少なければ一部の部材を再利用することも検討している。工事を担当する大澤建築店(笹賀)の大澤伸章社長は「伝統ある鳥居の改築に携わらせてもらい、感謝している。しっかりと仕事をしたい」と力を込めた。
市民タイムス