ナイジェリア人ら、ロマンス詐欺で3億円超詐取か 英国在住女性かたる 通貨「ナイラ」で送金 兵庫
英国在住の日本人女性などをかたる「国際ロマンス詐欺」で現金をだまし取ったとして兵庫、富山県警の合同捜査本部に逮捕されたナイジェリア国籍の男らが、30人から総額約3億1500万円を詐取していた疑いがあることが捜査関係者への取材で分かった。ナイジェリア国内にいる人物が国連医師や軍関係者といった外国人異性らをかたって交流サイト(SNS)で接触したとみられ、捜査本部は被害金の大半がナイジェリアに送金されたとみている。 【写真】ハンガー型カメラで盗撮しようと 体育館の鍵盗んだ男を逮捕 捜査関係者によると、男らのグループは2019年~23年8月、18都道府県に住む20~80代の男女30人から金銭をだまし取った疑いがあり、合同捜査本部が被害を裏付けた。日本国内のナイジェリア人業者に日本円を売り、ナイジェリア通貨「ナイラ」と交換する方法で換金したとみている。 合同捜査本部はこれまで、ともにナイジェリア国籍で、集金役の男と振込口座調達や引き出し役などを担った男▽現金の受け渡し役を務めた日本人の男ら2人▽現金の引き出し役でベトナム国籍の男3人-の計7人を事件に関与した疑いがあるとして逮捕していた。 捜査関係者によると、グループは換金したナイラをナイジェリアにある集金役の男の銀行口座に振り込ませ、男がナイジェリア国内の別口座へ送金していた。 合同捜査本部は、押収した通信アプリの履歴や男らの説明などから、指示役ら組織幹部やSNSで接触する「かけ子」らはナイジェリアにおり、ナイジェリア人による犯罪組織が背景にいるとみているという。 日本国内で摘発された7人のうち、詐欺や窃盗の疑いで逮捕、起訴されたナイジェリア国籍で千葉県東金市の無職の男(32)=同罪などで公判中=について、合同捜査本部は関係書類を14日、神戸地検に送付した。