日本破ったスペインが2大会連続決勝進出!! ハキミ擁するモロッコに逆転2発、32年ぶり金メダルに王手
[8.5 パリ五輪準決勝 モロッコ 1-2 スペイン マルセイユ] パリオリンピックは5日、マルセイユのスタッド・ベロドロームで準決勝1試合目を行い、U-23スペイン代表がU-23モロッコ代表を2-1で破った。スペインは前半36分にPKで失点を喫したが、後半19分にFWフェルミン・ロペス(バルセロナ)のゴールで追いつくと、同40分にはフェルミンのアシストから途中出場DFフアンル(セビージャ)が劇的決勝点。銀メダルに終わった前回大会に続き、2大会連続の決勝進出を決めた。 【写真】「いとこがSixTONESジェシー」驚きの告白をしたパリ五輪サッカー日本代表FW 準決勝第1試合は準々決勝で日本を倒したスペインと、アメリカを倒したモロッコの対決。2022年末のカタールW杯決勝トーナメント1回戦以来となるビッグトーナメントでの激突となった。開催国フランスの客席は同じ欧州のスペイン優勢ではなく、旧植民地にあたるモロッコのファン・サポーターが大半を埋め尽くした。 試合は前半10分すぎ、中盤中央の接触プレーでまさかのアクシデントが発生。この一戦を担当していたウズベキスタンのイルギス・タンタシェフ主審にスペインの選手が激突し、主審が負傷交代を強いられる形となった。その後は、モロッコの大会初戦も裁いたスウェーデンのグレン・ニーベリ主審が代わりにピッチに立った。 そうして迎えた前半32分、先に試合を動かしたのはモロッコだった。敵陣ペナルティエリア内でスペインMFパブロ・バリオス(A・マドリー)が浮き球をクリアしようとした際、後ろから足を出したMFアミル・リシャルドソン(スタッド・ランス)が先にボールを触り、直後にバリオスと接触。主審は一度プレーを流したが、VARの介入を受け、モロッコがPKを獲得した。 キッカーはオーバーエイジ枠で28歳のFWソフィアン・ラヒミ(アルアイン)。前半36分、スペインのGKアルナウ・テナス(パリSG)に煽られながらも冷静に右へ流し込み、逆に煽り返すゴールセレブレーションで応えた。ラヒミはこれが今大会6ゴール目。日本では横浜F・マリノスとのAFCチャンピオンズリーグ決勝で2ゴールを挙げたことで広く知られるエースが得点王に大きく前進した。 それでも後半19分、スペインが追いついた。MFアドリアン・ベルナベ(パルマ)のドリブル突破はモロッコの強固な守備陣に阻まれたが、そこでこぼれたボールにフェルミンが飛び込み、うまく拾って左足を一閃。ゴール右隅に叩き込み、フェルミンは日本戦の先制2ゴールに続いてまたしても結果を出した。 さらに後半40分、スペインが最後に押し切った。右サイドに移っていたMFセルヒオ・ゴメス(ソシエダ)がフェルミンとのワンツーで縦に抜け出し、折り返しのボールをフェルミンに渡すと、スルーパスに反応したのは途中出場の右SBフアンル。そのままペナルティエリア内を駆け上がって右足でファーポスト脇に突き刺し、土壇場で逆転に成功した。 試合はそのままタイムアップ。日本を破ったスペインが決勝進出を果たし、DFアクラフ・ハキミ(パリSG)を擁して躍進を続けたモロッコは3位決定戦に回る形となった。スペインは前回大会決勝でブラジルに敗れ、銀メダルに終わっており、決勝はリベンジがかかる舞台。もし優勝すれば1992年の自国開催バルセロナ五輪以来32年ぶりの金メダルとなる。 決勝は9日、パリのパルク・デ・プランスで開催国フランス対エジプトの勝者と戦う。3位決定戦はこれに先立ち、8日にナントで開催される。