子どもの安全を守りたい…既存の門扉いかし入退室管理、安価な防犯システムで、保育園・幼稚園に"防犯革命"
幼稚園や保育園などを狙った事件や犯罪は後を絶たず、深刻な社会問題となっている。その対策は年々、高まってきているものの、人手不足やコストの面で思うように進んでいないのが実状だ。そんな中、株式会社「防犯革命」(大阪市中央区)では安全で安価でスムーズな入退室管理システムを開発し、設置している。代表の門脇徹さん(51)に話を聞いた。 【写真】既存の門扉を利用して設置できる入退室管理システムです 幼稚園や保育園、こども園などでの事件は増加傾向にある。親権をめぐっての連れ去り、あるいは「かわいかったから、つい」といったケースもあれば、子どもの飛び出し事故も後を絶たない。
大切なのは「侵入させないこと」
これらをシャットアウトするにはまずは侵入させないこと。あるいは園の内側から簡単に外に出られないように整備することが大切だ。株式会社「防犯革命」の門脇徹代表が言う。 「まずは不審者を侵入させないことが肝心なのですが、門扉をオートロックにしている園はまだまだ少ない。仕事柄、遊具をお届けすることも多いのですが、お母様方からは防犯や安全面への要望を聞くことが増えました」
「防犯革命」は起こせず!?
もともと防犯革命はホームセキュリティ会社に長年勤務していた門脇さんが「防犯に革命を起こそう」と2014年に起業。大手とはまた違ったやり方で一般家庭や教育施設、障害福祉施設などを対象に防犯カメラなどを設置することから始めた。リーズナブルな価格でより分かりやすく、より簡単な操作が特徴の自主警備型セキュリティシステム「Life Defence air」を掲げ、防犯と見守り機能を充実させようとした。 ところが、革命を起こすどころか「早々に挫折しかけた」という。そのとき、救世主となったのがボルダリングの設置を中心とした遊具販売だった。2020年の東京五輪の新種目として採用されることを受け、急激に関心が高まったのが大きな理由。そこで子供用のボルダリングに特化した新ブランド「エンジョイクラブ」を立ち上げた。 「ボルダリングは遊びながら体力や知力がついていく。コロナ期間中は放課後等デイサービスなどにも設置することが増えていき、事業の9割がボルタリングという時期もありました。さらに、朝日、毎日、読売、産経などメディアにもたくさん取り上げてもらって。ただ、残念ながら弊社の名前は載りませんでしたが…」