ABCテレビ

　マッチングアプリを通じて知り合った５０代から６０代の男性１５人に恋愛感情を抱かせ、「借金返済に困っている」などとうそを言って、合計１億５０００万円以上をだまし取った罪に問われた女に対し、大阪地裁は執行猶予付きの判決を言い渡しました。 　西村恵梨奈被告（２９）は２０２０年から２０２１年にかけ、共犯者とマッチングアプリを利用し「年上の方が大好きです。６５歳の人とお付き合いしたことがあります」などとして当時５３歳から６７歳の男性１５人と知り合い、恋愛感情を抱かせた上で「奨学金や借金の返済が滞っている」などのうそを言って、合計約１億５４００万円をだまし取った詐欺の罪に問われていました。 　これまでの裁判で、西村被告側は起訴内容を認めたうえで「共犯者からだまされて支配下に置かれ、借金を返すために犯行をさせられていた」と減刑を求めていました。 　一方の検察側は「支配下にあったとしても被告の役割は大きい」などとして、懲役５年を求刑していました。 　１５日の判決で、大阪地裁は「被告を助けたいという被害者らの思いを踏みにじる行為で、被告は実行役として欠かせない役割だった」と指摘する一方「被告は、暴力など過酷な支配下に置かれていた。また被害者らの多くは被告を許していて、酌むべき点が非常に大きい」などとして西村被告に懲役３年・執行猶予５年を言い渡しました。