ブテリン氏、メタバースを「定義が曖昧」と批判
イーサリアムの共同創設者、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は、メタバースは我々が考えているようなものではないと述べている。 メタバースは、アバター、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)などの技術を活用した没入型の社会的設定や経験を持つ仮想分散型世界として広く理解されており、ブロックチェーン技術がこれらすべてを結びつける結び目となっている。 「メタバースは定義が曖昧で、製品よりもブランド名として見られることが多い。メタバースは、誰もが参加でき、誰にも所有されていない仮想世界として想定されている」とブテリン氏はソウルで開催されたBUIDL Asiaで述べた。「VRとよく結びつけられるが、VRでは、ノートパソコンがなくてもノートパソコンがほしいというように、ニーズがよりシンプルになる」。 ブテリン氏は続けて、メタバースはしばしば仮想現実と結び付けられるが、それがメタバースのすべてであり、すべてではないと主張した。 「とても便利ではあるが、本当の意味でのバースではない」と彼は言う。 彼はメタバースが適切に機能するためには、「暗号資産(仮想通貨)、仮想現実、人工知能(AI)の一部など、我々がすでに持っているさまざまな仮想世界の要素を適切な方法で組み合わせたもの」が必要だとしている。 また、BUIDL Asiaのステージでブテリン氏は、アカウントの抽象化が主流になるのであれば、セキュリティと利便性のバランスを取る必要があるが、イーサリアムにはまだ備わっていないと述べた。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:2024年3月27日、ソウルで開催されたBUIDL Asiaで講演するビタリック・ブテリン氏(screenshot)|原文:Vitalik Buterin Takes a Dig at the Metaverse, Calls It a Branding Ploy
CoinDesk Japan 編集部